東京大学でネコの腎臓病治療薬の研究に対し、3億円超の寄付が寄せられて話題となった宮崎徹教授が、AIM創薬をさらに加速化させるため、東大を辞めて一般社団法人AIM医学研究所(東京都)を設立し所長に就任した。
一般社団法人AIM医学研究所設立、独立の理由
東大は恵まれた大学で、基礎研究は非常にやりやすいが、創薬という結果を早く出すのは難しいと思い、6年ほど前から独立を考えていたという。
一般社団法人AIM医学研究所 (英名 The Institute for AIM Medicine:略称 IAMアイアム) は、AIMに関する研究を総合的かつ集中的に推進し、その成果の実用化を加速するために、AIMの発見者である宮﨑徹を中心に設立された研究機関。IAMにおける研究活動を通じ、AIMの働きの基本的なメカニズムである「体内から出るゴミの除去機構による新しい疾患治療」の概念を確立させるとともに、以下の4つの項目を2022年発足後5年間に達成することを目指している。
- 動物用AIM医薬品(ネコ用AIM薬)の承認・上市
- ヒト用AIM医薬品の臨床試験の開始
- ヒト用サプリ・ペットフードの承認・上市
- AIMに基づく診断技術の実用化
※上市とは、承認された新薬の市場販売が開始されること
「日本の研究者の創薬モデルとなれれば。そして、AIM研が世界の若手研究者があこがれるような研究所になるよう成果を上げ、環境を整えていきたい」と宮崎氏は話す。
研究所には、東大の研究室にいた研究員ら20名全員が構成メンバーとして名を連ねている。国内製薬会社と協業に向けた作業を進めている。
「猫が30歳まで生きる日」も、そう遠くない未来に実現するかもしれない。
一般社団法人AIM医学研究所:https://iamaim.jp/