犬はあなたの行動をちゃんと記憶しているという科学的な証明が!

犬はあなたの行動をちゃんと記憶しているという科学的な証明が!

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犬は過去の体験や人間がとった行動を記憶している。犬と暮らしている人には当たり前と思われることですが、このたび初めてそれを証明する論文が科学雑誌に発表されました。

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2016年11月、アメリカの科学雑誌『Current Biology(カレント・バイオロジー)』に、犬の記憶能力に関する論文が掲載されました。
それは『エピソード記憶』と呼ばれる、時間をさかのぼって過去に経験したことや見たことの細部を思い出すことができる能力が、犬に備わっているというものです。
エピソード記憶の能力は霊長類には存在することが知られていますが、犬にも同じような記憶能力があることを証明する論文が発表されたのは初めてのこと。

ではそれがどんな研究の内容なのかを紹介したいと思います。

じっと見つめるワイマラナー

犬は人間のとった行動を記憶している!

「犬が他者の行動をエピソード記憶として憶えているか」というこの研究のチームを率いているのは、ハンガリーの動物行動学者のクラウディア・フガッザ氏。
フガッザ氏は『ミラーメソッド』とか『Do as I do(私の真似をして)メソッド』と呼ばれる犬の訓練方法の考案者でもあります。
このDo as I doメソッドを用いることで、犬は人間の行動を記憶しているということを証明できるのでは?と、この研究が始められました。

Do as I doメソッドというのは、人間が何らかの動作を行い「Do it(やってみて)」というコマンドで犬が人間と同じ動作をするように訓練するというものです。
例えばトレーナーが踏み台に昇る、跳びはねる、開いた傘にタッチするなどの動作をして見せて、コマンドを出した後に犬が真似をしたら、すかさずご褒美を与えます。

今回の研究に参加した犬は17匹。雑種も含めて様々な犬種が参加しました。
犬たちへのDo as I doメソッドの訓練の完成後、次の段階ではトレーナーが犬の目の前で同じような動作をして見せるけれど「やってみて」のコマンドは出さず、全然関係のない「フセ」などのコマンドを出します。
そうして一定の時間を置いた後に、突然「やってみて」のコマンドを出します。
待ち時間は1分の場合と1時間の場合を設定しましたが、どちらの場合も犬たちはトレーナーの動作を思い出して真似することができました。
これはトレーナーが動作を通じて「1分(または1時間)前に私がやった動作覚えてる?」と質問していることにあたり、犬は動作で「覚えているよ!」と答えたというわけですね。

↓こちらの動画はこの実験の様子を撮影したものです。
http://www.npr.org/sections/health-shots/

この結果を受けて、論文では「この知見は、犬は他者の行動と言った複雑な事象を憶えていることを示しており、犬がエピソード記憶的な記憶力を持っていることの証明となる。」としています。
トレーナーの動作から「やってみて」までの時間は最大で24時間までのばしても、犬は正しく真似をすることができました。
24時間を超えると記憶は薄れ始めたと報告されていますが、今後は「時間をのばすほど記憶は薄くなっていくのか」「待ち時間は同じで動作を複雑にした場合、記憶は薄れるのか」などの研究が期待されています。

言われてみたら…思い当たる節があった!

首をかしげるチワワ

さて、実験や研究の結果を読んで、犬と暮らしている方の多くは「ああ、あるある!そういうこと!」と思い当たったのではないでしょうか。
例えば、私は散歩に行く時には必ず帽子をかぶるのですが、犬たちは私が帽子を手に持つと「散歩だ!」とウキウキした様子で走ってきます。
同じ出かける準備でも、きちんとした洋服で念入りにメイクをしている時には全くの知らん顔です。
他には、夕食後にお茶を淹れてのんびりする時に犬たちにも小さいオヤツを与えているのですが、私がお茶を淹れる準備をし始めると、イソイソと近くに来て座って待っています。

反対に悲しい例になってしまいますが、過去に虐待を受けていた犬は人間が手を上にあげると怖がったり逃げたりするという話もよく耳にします。

犬が人間の行動や動作をよく観察して記憶しているというのは、犬と暮らしていれば「何を今さら」とさえ思えることですが、経験から「当たり前」と思っていることも、科学的なバックアップが取れて証明されるのは心強いことです。

まとめ

メガネをかけたマスチフ

「犬は過去に起こった他者の行動を記憶しているか?」という問いに、Do as I doメソッドを使っての研究で「記憶している」という証明の論文が発表されました。
犬が私たちの行動をよく見ていて、色んなことを覚えているのは日々実感していても、それを証明するのは簡単なことではありません。
こうしてデータを揃え、科学的に犬の記憶力が証明されることで、効果的な訓練方法や、心的トラウマのリハビリ方法などの開発にも役立ちます。

また犬のことだけでなく、霊長類以外の動物にも人間とよく似た仕組みの記憶があるということが判れば、人間の記憶力の進化への理解につながり、ひいては医学の進歩などに役立てるかもしれません。
そして、いち飼い主としては「いろいろ覚えてくれてると思ってたけど、やっぱりそうだったんだね〜」とますます犬への愛しさが募りますね。

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