感情的だと犬には届かない!?愛犬には冷静に話しかけよう

感情的だと犬には届かない!?愛犬には冷静に話しかけよう

皆さんは普段、愛犬に話しかけるときにどのように話しかけていますか?叱るときは感情的になって大声になっていませんか?実は犬に対して感情的に話しかけてしまうと、言葉が理解できなくなってしまうのです!一体どういうことなのでしょうか。詳しくご紹介していきます。

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犬には「言葉」か「感情」かどちらかだけ

感情的

犬に何かを伝えるとき、皆さんはどのように話しかけていますか?
感情的に話しかけることによって、「この子に私の言葉が伝わったはず」と思っている方も多いと思います。
しかし感情的に話しかければ話しかけるほど、犬に言葉は届いていないということが明らかになったのです!

スピーカーを使った実験

スピーカー

私たちが話しかけることで、犬は何かしらのアクションを起こしてくれることが多いです。例えば「おやつ食べる?」と聞くと嬉しそうにジャンプしたり、逆に「こら!ダメでしょ!」と感情的に怒れば、なんとなく困ったような申し訳なさそうな表情をしているように見えます。

そこで犬は本当に人間の感情や言葉を理解しているのかを確かめる実験が行われました。この実験では、犬の両隣に1つずつスピーカーを置き、片方からは感情的な声を、もう片方からは感情のこもっていない声を聞かせることで、犬の頭の中でどのような反応が起っているのかを確かめたのです。

大脳の左右で聞き分けている

実験をした結果、感情的な声を聞いた時は大脳の右半球で処理し、感情のこもっていない声を聞いたときは左半球で処理していることが判明しました。

実は犬の大脳では、左半球で言葉を、右半球で言葉に含まれている感情のみを処理する役割を担っています。
また左半球と右半球は一緒に処理されることはないため、どちらか片方のみが処理作業を行うようになっているのです。

つまり人間が話しかけた時、犬は左半球と右半球のどちらか片方で処理をするため、感情的になって話しかけてしまうと右半球で処理をし、左半球での言葉の処理作業が行われないのです。
したがって、感情に耳を傾け処理し、犬の頭は言葉を理解しようとしなくなってしまうのです。

会話のトーンも重要

そして犬が飼い主の言葉から感情を読み取るために、会話のトーンを聞き分けているということも既に判明しています。明るく高いトーンで話しかければ「ポジティブな感情」であることを理解し、逆に低いトーンで話しかければ「ネガティブな感情」であることを理解するのです。

表情からも感情を読み取っている

カニンヘンダックス

さらに、犬が自分に話しかけてくる人間の感情を読み取るために重要視している点はこれだけではありません。実はしっかり人間の表情も分析しているのです!そう考えると犬って本当に賢いですよね。

オーストラリアで行われた実験

オーストラリアの研究チームによって、犬は人間の感情を表情で読み取ることができるのかどうかという実験が行われました。元々犬は悲しそうな表情をしている飼い主を見ると寄り添ってくるという話が有名で、この実験では悲しみ以外の表情もしっかりと判断できるのかを確かめるために行われたのです。

実験の内容は、24匹の犬を2つのグループに分け、それぞれ犬にはタッチスクリーンで人間の表情を見せるというものです。スクリーンに映し出される写真は人間が笑顔の写真と怒っている写真の2種類です。

そしてこのスクリーンを使い、片方のグループには笑顔の人間が写っている写真を選ぶように指示し、もう片方のグループには怒っている表情の写真を選ぶように指示をすることで、選ぶスピードにどの程度の差が表れるかを実験したのです。

犬は表情に敏感である

表情

こうして行われた実験の結果、笑顔の写真を選ぶよう指示したグループの犬たちは素早くその写真を選んでいました。しかし面白いことに、怒っている写真を選ぶ犬たちは少々戸惑い気味の表情を見せたり嫌そうなそぶりを見せながら、遅れて写真を選ぶという行動を起こしたのです。

つまり、犬は笑顔などのポジティブな感情を出している表情と、怒るといったネガティブな感情を出している表情とをしっかりと見極めているのです。そのため、ネガティブな表情を見て、嫌な気持ちになり行動するのが遅れたと考えられます。

また、選ぶのを躊躇したということは「怒る」という表情をした人間は自分に対してネガティブな感情を抱いていることをわかっているため、犬は「近づいていくのは怖いな」という後先のことを考えているということもこの実験から読み取れますね。

犬は顔の右半分を見て判断する

人間は相手の表情を見る際に顔の全体を見て判断しますが、犬はそうではありません。
実は犬が表情から感情を読み取る際には、人間の顔の右半分だけを見て感情を判断しているのです。

実験の中で写真を逆さにして見せたところ、やはり表情の右半分を見て判断していることがわかったといいます。つまり、左半分の顔が笑っていても右半分の顔にネガティブな感情を感じた場合は、ネガティブな感情を読み取るということになります。

嗅覚でも判断している

そして犬の特別な能力の中に、嗅覚が鋭いという能力があります。実際、犬の嗅覚は人間の嗅覚に比べると、刺激臭ならば1億倍の嗅覚を持っているとされています。これはすごいですよね!

そんな嗅覚に優れている犬は、人間の表情が笑顔であっても自分の方へと伸ばされた手が汗ばんでいた場合、その汗の臭いをキャッチして「この人は僕のことを怖がっているのかもしれない」と判断するのだそうです。

臭いで相手の感情が読み取れてしまうなんて、飼い主からしてみると「もう嘘はつけない…」という気持ちになってしまいますね!

まとめ

人と犬

今回は犬が人間の言葉を理解しているかどうかというお話をしましたが、結論を申し上げますと「言葉を理解することはできる」となります。
しかし感情的に話してしまうと、犬の脳が感情を優先して言葉を聞き取ろうとしなくなるので言葉が理解できなくなってしまうのです。

しかし言葉が理解できることと同時に、犬は人間の感情に対してとても敏感であることが理解していただけたのではないでしょうか。声のトーンや表情、臭いというあらゆる面から人間の感情を読み取り、寄り添ってくれているのです。

したがって、犬は人間の言葉を理解することもでき、時には感情を理解し空気を読んでくれるという賢い能力が備わっているということになります!この事実を知ると今まで以上に愛犬が頼もしく感じますね!
ぜひ皆さんも意識して愛犬に話しかけてみてください。

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