ポケモンGOを使った保護犬活動
アメリカ、インディアナ州の動物保護団体・マンシ―アニマルシェルター(Muncie Animal Shelter)では、少し変わった保護犬活動をしています。
それは世界中で社会現象ともなったスマホアプリ『ポケモンGO』を使った活動なんです。
ポケモンGOと言えば、スマホ片手に街中をポケモンを探すために歩きまわりますが、この動物保護団体では、この施設に保護をしているわんこさん達を「ポケモン・ドッグ」と名前を付けて、保護犬達と一緒にお散歩をしてくれるボランティアの人達を募集しました。
その結果、ポケモンGOの効果が出たのか、保護犬達と一緒にお散歩をしてくれる人達が現れ、保護されているわんこさん達も大喜びです!
そして、ポケモンGOの効果はこれだけではありませんでした。
ポケモン・ドッグとしてボランティアさんにお散歩して貰ったわんこさん達の中には、これまでに6匹のわんこさん達に新しい家族が出来たのです。
ブームとなっているポケモンGOを使い、保護犬達のお散歩のボランティア活動を行ってくれる人達を募集した事で、これまで保護犬に縁がなかった人達まで保護犬のお散歩のボランティアがある事を知り、更にはわんこさん達と触れ合う事でそれぞれのわんこさんに愛情が生まれ、結果、わんこさん達を引き取ってくれる人達が増えた事は、とても素晴らしい事です。
これからもポケモン人気はまだまだ続くと思いますので、保護犬達にどんどん幸せが訪れてくれるといいですね。
保健所からどんどんいなくなって行く保護犬達
アメリカの保健所がこのような投稿をしています。
「もし大人の方で、ポケモンGOをプレイしている事を周りの人達に知られたくないと言う人がいましたら、1時間5ドルで犬を貸します。そうする事で犬を連れてお散歩をしている様に見えますね。」
そして、この募集をかけた結果大反響となり、様々な効果をもたらしているそうです。
- 犬と散歩する権利が欲しい人たちが増え、今は順番待ちのリストがあります。
- この募集のおかけでかなり収益を得ることが出来ました。一部の方がどうやら犬のレンタル料が犬の購入金額と勘違いされている人達もいるようです。
- この活動に参加した多くの人達が、犬と一緒にお散歩しながらポケモンGOをプレイしている事をFacebookやInstagramに投稿しています。その結果、人が保健所に訪れて犬を飼ってもいいかと尋ねて来ます。
- 保健所に電話して「犬を欲しいつもりはなかったんだけど、犬とすごく仲良くなってこいつ返却したくなくなったんだ。」という事がありました。
- 保健所には、犬のレンタルを待っている人達のリストがありますが、レンタル出来る犬が居ません。保護犬達に飼い主が見つかったからです。
この様に保護犬達に新しい家族が出来て、どんどんかわいそうなわんこさん達が消えていっているようです。
犬が飼いたいという理由としては少し動機が不純なような気がしますが、わんこさん達に家族が出来た事は嬉しい事です。
飼い主さんはわんこさんの為にも責任を持って、わんこさん達にずっと愛情を注いで欲しいですね。
アメリカの獣医師会がポケモンGOをプレイしながらのお散歩に注意している事
1.Start slowly
普段のわんこさん達のお散歩の時間は、15分~30分位なのに、ゲームについつい夢中になってしまい長時間わんこさんを振り回してしまう可能性がない様に気を付けましょう。わんこさん達にとってお散歩の時間や距離がいきなり伸びたら、体に負担が掛かってしまいます。お散歩の時間を増やしたい場合は、徐々に増やしていくようにして下さい。お散歩の途中にわんこさんがぐったりしていたり、急に立ち止まったり呼吸が激しくなっているといった兆候が見られた場合は、休憩を取る様にして下さい。休憩を取ってもわんこさんの具合がよくならない場合は、動物病院の医師に相談して下さい。
2.Don’t get beat by the heat
炎天下の下で長時間過ごす事は、暑さに弱いわんこさん達の為に控えて下さい。お散歩に出かける時は、水分補給を忘れずに、日陰を選んでお散歩をしましょう。夏の季節は、昼間は太陽で道路が暑くなっている為、早朝か日が沈んでからのお散歩がおすすめです。アスファルトを触ってみて、わんこさんの肉球が触れても大丈夫か確認してからお散歩をしてあげて下さい。熱中症は、命に関わる事もありますので、熱中症の症状が出てしまった場合は一刻も早く動物病院に相談しましょう。
3.Socialize safely
ゲームを通じた新しい出会いがある事もポケモンGOの大きな特徴です。それはわんこさん達にとっても私たち同様に素晴らしい事です。しかし、ゲームに夢中の途中に他のわんこさんに出会った時は、わんこさんが友好的にちゃんと挨拶が出来ているか、他のわんこさん達とトラブルがないかを確認してあげて下さい。ゲームに夢中になり過ぎてわんこさん達のトラブルを見逃さない様に気を付けてあげて下さい。
4.Prevent parasites
野外での多くの時間を過ごすという事は、寄生虫や病気へのリスクも高くなってきます。年に1度の狂犬病のワクチンや混合ワクチンを忘れていないか、フィラリア対策は万全かどうかを見直すいい機会です。ワクチン注射だけでなくノミ、ダニ等の寄生虫に対する予防もしっかりと行ってからわんこさんと一緒にポケモンGOを楽しみましょう。
5.Always be aware
ゲームに夢中になるあまりに、周囲への注意が散漫になってしまいがちです。ゲームを操作する時は、立ち止まってから、他の歩行者とすれ違う時、道路を横断する時にはゲームに集中し過ぎない様に気を付けて下さい。お散歩中はしっかりとわんこさんをリードで繋いだ状態で拾い食い等をしない様に注意しながらお散歩をしましょう。
世界で人気のポケモンGO
世界で人気のポケモンGO、日本にも上陸してポケモンGOをプレイする人達が増えてきています。
外を歩き回ってポケモンをゲットするのは、私たち人間の日頃の運動不足解消にもなりますし、わんこさんも散歩の回数が増えたりして大喜びだと思います。
ポケモンGOをプレイしながらのお散歩は賛否両論ありますが、家にこもってゲームに集中するよりは、外に出てポケモンGOをプレイしながらでもお散歩に連れていって貰った方が、わんこさん達にとっても幸せなのかもしれません。
しかし、わんこさん達にとって嬉しい事とは言え、わんこさん達の体調を見ながらポケモンGOを一緒に楽しんであげて下さい。
わんこさん達を自分の都合で振り回さない様に気を付けながら散歩してください。
最後に
世界中で大人気のポケモンGOですが、そんなポケモンGOを上手に使った動物保護活動に、ついつい感心をしてしまいました。
保護犬の里親探しにゲームを利用するなんてと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、しかし、保護犬の存在を多くの人に知ってもらえて、更には里親が見つかったわんこさん達にとっては幸せな事です。
歩きスマホや、運転中のスマホの使用による危険性なども取り上げられていますが、それは使う側の問題で、全ては使い方次第だと思います。