犬のアレルギー性皮膚炎について 症状と原因から治療や予防法まで 

25752view

犬のアレルギー性皮膚炎について 症状と原因から治療や予防法まで 

お気に入りに追加

あなたの愛犬が頻繁に身体を掻いたり、同じ箇所をずっと気にするような動作をしていませんか?もしかしたら被毛の下で皮膚炎が進行しているかもしれません。正しい処置で愛犬を辛い皮膚炎から守ってあげましょう!

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬のアレルギー性皮膚炎とは

#考える犬#

犬のアレルギー性皮膚炎には、大きく分けて2つの種類があります。ひとつはアトピー性皮膚炎、もうひとつは食物アレルギー。共通する症状としては赤みを伴う皮膚の痒みで、耳や目のまわり、脇の下や後ろ足の付け根、脚指の間などに起こりやすいのが特徴です。

目のまわり、特にまぶたの炎症が強い場合には結膜炎を起こすこともあります。

犬のアトピー性皮膚炎

ハウスダストや花粉など、日頃過ごす環境の中に存在するアレルゲンに対して体が過剰反応してしまい、症状として皮膚炎を発症するものがアトピー性皮膚炎です。

もともとの体質に原因があるので完治させることは難しいとされていますが、薬や各種サプリメント、適度なスキンケアなどで痒みを軽減させることは可能です。アトピー性皮膚炎の主な症状としては、下記のような症状が見られたら要注意です。

  • かゆみ(ひっ掻く、舐める、床にこすりつけるなど)
  • 患部が乾燥する
  • 慢性的な外耳炎や結膜炎
  • 患部のただれなど

原因

犬のアトピー性皮膚炎の原因としては、皮膚バリア機能の低下が主な原因とされています。皮膚バリア機能とは、体内の水分が蒸発しないよう体の内部にとどめておく機能のことで、同時に外からの異物が体内に侵入しないように防ぐ機能も担っています。

何らかの理由でこの皮膚バリア機能が損なわれてしまい、皮膚が乾燥したり、外からの異物が侵入することで炎症が起こる=アトピー性皮膚炎を発症します。

食物アレルギー

体が過剰反応してしまうアレルゲンが食べ物にある場合のアレルギーです。こちらはアトピー性皮膚炎とは異なり、アレルゲンとなる食べ物を特定し、食べないようにさえすれば治ります。

アレルゲンの特定には血液検査が有効とされていますが、それまでの経験からアレルゲンを予測し、アレルゲンと思われる食べ物を除去した食べ物を与えるようにして経過観察をしていく方法もあります。

そもそも「アレルギー」とは?

生物の体には、体を守るために体内に侵入した異物を除去しようとする働きがあります。この異物を除去しようとする働き・反応が強すぎるために、自分自身を傷つけてしまうことをアレルギーといいます。

このアレルギーを引き起こす原因になるもの=アレルゲンは個々により様々ですが、アレルギーが起こるメカニズムについては共通しています。

#豚肉#

筆者の愛犬の経験から

筆者の愛犬(M.ダックス・メス)は成犬になってから食物アレルギーを発症しました。もともと皮膚が強いほうではなく、時々皮膚の炎症を起こしてはいたのですが...

最初はお腹や脇の下などに赤みを伴う痒みがあり、なかなか治らないので獣医さんに相談したところ「食物アレルギーかもしれません」という診断でした。

血液検査でアレルゲンの特定をすることもできたのですが、時間や費用がかかるとので獣医さんの勧めもあり、まずは日常食べてるフードを市販されているアレルゲンをカットしたドッグフードに変更してみることに。

これで炎症が治ればそれで良し、ダメだったらアレルゲンを特定していきましょうとのことでした。結果、フードを変更してから日に日に炎症がおさまり、痒みもなくなっていきました。

もちろん途中で獣医さんの診察を受け、都度適切な診断をしてもらっていました。最終的には炎症も痒みも治まったのでアレルゲンは特定することはせず、食べるものに気をつけて今日に至っています。

まとめ

#ミニチュアダックス#

愛犬の健康のためには、獣医さんの診察と原因の追及はとても大切なことです。ですが原因を追及するためには、時に痛みや苦しみを伴うこともありますよね。

症状を治療するために必要な原因追及なら仕方のないことですが、筆者の愛犬のように、病状によっては「症状がおさまればOK」の場合もあります。

こういった場合、果たして原因をとことん追及する必要があるのかどうか?飼い主さんの考え方にもよるかとは思いますが、病気はどんなものでも症状自体が辛いものですから、それに以外の苦痛はできるだけ軽減させてあげたいものではないでしょうか。

いざという時にはかかりつけの獣医さんとよく話し合いつつ、飼い主も臨機応変に対応できるよう、正しい知識と愛情に基づいた柔軟な考え方をもって愛犬を守ってあげたいものですね。

犬のアレルギー性皮膚炎の他にも、気になる犬の病気や、普段見ない行動をとっていて心配なときに病気を調べることができる辞典がありますので、ぜひ活用してみてくださいね。↓

ユーザーのコメント

  • 女性 ゆうり

    我が家の愛犬は食物アレルギーを持っています。犬種的に食物アレルギー持ちの割合が非常に高くいので、飼い主さんと出会えば「初めまして」の挨拶もそこそこに、フードや普段の食事の話題がかわされるぐらいです(笑)
    筆者さんの愛犬であるM.ダックスちゃんは、検査の行程を経ずに対策が成功したようで本当によかったと思います。アトピー向け、食物アレルギー向けに血液検査は色々とありますが、特に前者は信憑性に欠ける傾向がありますし、食物アレルギー向けは項目が少ないのです。費用も高額なので躊躇される方もありますが「なんとなくアレルゲンを除去」しようと、ラム&ライスのフードにしたらライスが駄目だったとか、お魚系にしたら魚が駄目だったという話もたくさんあるので、血液検査も視野に入れる覚悟は持っておいた方がいいと思います。我が家は2つの検査で3万円強の出費となりましたが、アレルゲンがはっきりわかり、それらを除去してうまくいっています。
  • 30代 女性 38moto

    幸いにしてうちの愛犬2頭は皮膚に特に問題を抱えていないので、あまり気にしたことはありませんでしたが、人間と同じようにアトピーを持つ犬もいるんですね。
    痒みというのはやはりストレスの原因になりやすいと思います。皮膚の乾燥なら専用のシャンプーを使う外側からの対処と、薬やサプリなど内側からの対応で改善できるものだと思います。妙に掻くなぁと思ったら早めに治療してあげたいですね。ただ発症するのは5歳以下が多いようです。若いうちにアトピー性皮膚炎が発症しなければ、老齢になっても比較的出ずに済みます。
    なりやすい犬種も特定されていて日本では柴犬とシー・ズーが特に多いようです。うちもシー・ズーなのでアトピー性皮膚炎になりやすい前足脇部分や後ろ足、お腹周りを注意して見ておこうと思います。換毛期に何故か円形脱毛している部分があり、アレルギーかととても気になっていましたが、数か月で新しい毛が生えてきたので、アレルギーではなかったんですね。

    食物アレルギーは食べさせてみないとわからない部分が多く、血液検査で調べることもできますが高額になることや、検査に使う血液も多くなってしまうので小型犬にはとても負担がかかります。アレルゲンになりやすいものはあらかじめ避けてあげるといいですね。
  • 女性 のんのん

    愛犬の病気、まずは気付いてあげることがほんとに大切ですよね。
    うちはミニチュアシュナウザー(3歳)ですが、2歳の春くらいにアレルギー性と思われる皮膚炎になりました。
    ①おなかやからだの一部に赤い小さな斑点→かいたり舐める②足の裏の肉球の間→舐めて赤く腫れそうになる③耳の先にかさぶたのようなものができる
    3つの症状があり、かかりつけの獣医さんに相談しました。軽度の段階でしたので、うちも“血液検査はできることをして、それでもよくならなかったら”という判断で行いませんでした。3つの症状から、それぞれに違う原因の可能性がありました。②は、舐めて炎症を起こしてまた痒くて舐める悪循環でひどくなるとのことで、かゆみを抑えるシャンプーを処方していただき数日で落ち着きました。①と③は食べ物アレルギーの可能性を言われました。その時期、ご飯、歯磨きガム、お菓子をあげていたのですが、お菓子によるアレルギーの可能性が高いとのことで、ご飯とガム以外の食べ物を与えることをすっぱりとやめて、患部にはお薬を塗っていました。うちは、この方法で症状は治まり再発もしていないので、現在もお菓子は禁止です。。(ペットショップに行くとついつい買ってあげたくなりますが、私も我慢です。)
    あとになって思うことは、信頼できたり何でも相談できる獣医さんを見つけていてほんとに良かったと思う出来事でした。
  • 女性 ゆん

    アレルギー性皮膚炎の中の、食事性アレルギーの犬に対して、食事療法の為のペットフードが数多くあります。有名なものを紹介したいと思います。大手ペットフード業界のロイヤルカナンさんからはアミノペプチドフォーミュラ、セレクトプロテイン、低分子プロテインなどが挙げられます。これらは、食物アレルギーになりにくい加水分解されたタンパクを使用していたり、皮膚のバリア機能を果たす不飽和脂肪酸やビタミンなどが含まれていたりするようです。ドライフードだけでなく、ウェットタイプの食事もありますよ。ヒルズさんではz/d、d/dが挙げられます。z/dもまた加水分解されたタンパクを使用しています。d/dは、皮膚のバリア機能に重要なオメガ3脂肪酸を調節しています。ヒルズさんでは他にも食物アレルギーの犬のためのおやつ、低アレルゲントリーツというものも販売しています。さらにアトピー性皮膚炎の犬用に、ダームディフェンスと呼ばれる食事もあるようです。これは、脂肪酸とともに皮膚の炎症反応を抑えるような成分も配合されていて、今注目されています。
  • 女性 マーチ

    いちどフケのようなものが出るようになって、アレルギーを疑って検査をしたことがありました。軽度の反応は何項目か出たのですが、フケの原因はアレルギーではなくて、シャンプーなどのグルーミング剤にあったようです。グルーミング剤を変えたらぴたりと収まりました。
この記事をシェアする
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。