犬は群れる動物です。連日、半日以上も留守番をさせるのは犬にとって、とても負担が大きくストレスを与えることになります。
やむを得ない事情で愛犬に留守番をさせなければならない飼い主さんは、是非参考にしてください。
愛犬に、上手に留守番をしてもらうためには、留守番の前に環境を整えることが大切です。
行動ニーズが満たされる留守環境を整える
犬の行動ニーズとは以下の4つがあります。
①いつでも自由に動きまわれること
犬がいつも過ごす場所は、自由に動くことができて退屈しないということが大切です。大型犬ほど広いスペースが必要になります。
②目新しいものを探して調べられること
犬は下界の刺激を体で感じることが必要です。周囲を調べまわる探索行動は犬の自然な行動です。
③環境に対処する行動がとれること
犬はストレスを感じたとき、物を舐めたり、噛んだりしてストレスを解消しようとします。
④飼い主や他の人、他の犬と触れあうこと
犬は社会性が高く、人や他の犬との触れ合いを強く求める動物です。
行動ニーズを満たしてあげるためには、留守番中にかむオモチャや十分なスペースを用意してあげることが必要です。
環境を整えてあげないと、犬は退屈やストレスからいたずらやそそうをする状況になります。いたずらされて困るものは、隠しておくことも大切ですね。
外出前・外出時・帰宅時・帰宅後はこうしよう
〈外出前〉
普段の犬の生活が妨げられないようにしましょう。留守中だけケージの中や、ひとつの部屋に閉じ込めるのはやめましょう。
〈外出時〉
物を噛むことが好きな犬には、必ず噛むオモチャを与えてから出掛けましょう。家を出る時には、大袈裟に別れを惜しむ仕草をしたり、声をかけたりしないで何気ない様子で出掛けましょう。
〈帰宅時〉
愛犬のお出迎えはうれしいことですが、クールにかわしましょう。興奮して飛びつくときには、「まて」や「おすわり」などをさせて、犬が従ってからかまってあげましょう。
〈帰宅後〉
留守中のいたずらやそそうがなかったかチェックします。あったとしても、留守中の出来事を叱るのは無意味なのでやめましょう。もう一度、留守番中の環境が愛犬にとって快適だったか振り返ってみてください。一息ついたら、たっぷり遊んであげます。
最後に
留守番は、予防が肝心です。愛犬の留守番中のいたずらでお困りの飼い主さんは、愛犬を叱る前に、愛犬が留守番中に過ごす環境を見回してみましょう。