コロナ自宅待機中の子犬の社会化について、英国動物虐待防止協会がアドバイス

コロナ自宅待機中の子犬の社会化について、英国動物虐待防止協会がアドバイス

子犬の初期の社会化は健全な発達のために重要ですが、外出を自粛中の現在はそれも困難です。イギリスの王立動物虐待防止協会がアドバイスを出しています。

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子犬の成長にとって重要な『社会化』

ビーグルの子犬

犬の『社会化』という言葉はかなり一般的になり多くの人がその重要性を認識しています。
社会化とは簡単に言うと、犬が社会=つまり人間や周りの環境を恐れることなく馴染んでいけるよう導いてあげることです。

子犬の生後14週目くらいまでは特に重要で、この時期に社会科が不十分であると子犬が新しい刺激や状況に直面した時に、過度に怖がったり、その結果攻撃的になったりするリスクがあります。

新型コロナウイルスのせいで外出がままならない現在

トイレットペーパーで遊ぶ子犬

しかし現在は皆さんもご存知の通り新型コロナウイルスのせいで世界中の街で人々が自宅に留まり社会との接触を最小限にしています。

イギリスの王立動物虐待防止協会はこの困難な状況下で子犬の社会化という問題をどのように対処すれば、将来の行動上の問題を防ぐことができるかについてヒントを紹介しています。

イギリスでは動物病院や犬の散歩に関する規制が日本よりも厳しいことも子犬の社会化の難易度を高くしています。
動物病院での診療は緊急時のみに限られているそうで、そのため子犬の予防接種が遅れる可能性があります。
犬の散歩を含めた屋外での運動は1日1回に限られているということです。

このような中、子犬の健全な発達を助けるために何ができるのか、日本の飼い主さんにも参考になる面があると思います。

可能な限り外に連れ出して、外の世界に触れさせること!

リードをつけたラブラドールの子犬

散歩は社会化のための基本中の基本です。予防接種が完了している場合は、リードを着けて歩きます。予防接種が完了していない場合は、抱っこまたはカートなどを使って地面に触れないようにして外の世界を体験させます。

屋外ならではの交通騒音、走る自動車、自転車に乗った人に馴染んでいくことも社会化の一環です。通常なら重要な他の犬や人間との触れ合いは避けなくてはいけません。

子犬がよその犬を見た時に、興奮し過ぎないようにトレーニングすることは可能です。他の犬が視界に入ったら、トリーツまたはお気に入りのおもちゃを出して子犬の注意を引きつけます。

他の犬が見えると恐怖や欲求不満を感じるのではなく、おやつやおもちゃという楽しいものに関連づけることが重要です。

家の中でできる子犬の社会化のサポート

おもちゃで遊ぶオーストラリアンシェパードの子犬

屋内にいても、子犬の社会化をサポートすることは可能です。
色々工夫して子犬の五感を刺激する方法をかんがえてみましょう。

色々な触感の物の上を歩く

荷物を梱包するときのプチプチシート、上を歩くとガサガサ音のする包装紙を敷いてその上を歩かせる。少し怖がるようならトリーツを使って歩くよう促します。

小さなことを1つずつ克服していくことは犬の自信につながり、過度に怖がりになることを防止します。

家の中に探索コースを作る

古い雑誌などを重ねて作った小さな段差や、ダンボールのトンネルを作って、トリーツやおもちゃで歩くことを促します。

途中古着やタオルなどを置いて下にトリーツやおもちゃを隠して見つける遊びをすることも、とても良い刺激になります。

色々な音を体験させる

youtubeなどで「dog socialization sounds」で検索すると、社会化のための音のサンプル集があります。

他の犬の鳴き声、工事現場の音などが録音されているので、これらをごく小さい音で聞かせて行きます。絶対に大きな音で驚かせたり怖がらせたりしないよう注意してください。

慣れていくと徐々に音量を上げて行きます。もし特定の音を怖がることに気づいた場合、その音を聞かせるのは止めて、後日専門家に相談することが推奨されています。

鼻を使って遊ぶことを体験させる

お気に入りのおもちゃにごくごく少量のバニラエッセンスをつける、コングに匂いの強いチーズの小さいかけらを入れるなど、嗅覚を刺激する工夫をしておもちゃを隠し、鼻を使って探す遊びをします。嗅覚は犬にとって最も重要な感覚ですから、認知の発達のためにとても有効です。

子犬の視覚を刺激

家族以外の人と接触できない状況では、家の中にいる人が見慣れない帽子やサングラスを着けたり、ショールやウィッグなどで犬にとって見慣れない姿を作ってみます。

そのような見慣れない姿でいつものボール遊びなどをします。

子犬を驚かせておしまいではなく、ちょっと驚いたことと楽しいことがセットになるようにすることで、過度の人見知りや臆病さを防ぐ目的があります。

子犬と触れ合わない時間も大切

このように自宅に籠ることを余儀なくされる今のような状況でも、子犬の社会化を手助けする方法はたくさんあります。

一方で、子犬に独立した時間を与えることも大切です。上記のような子犬とのセッションの最後には「おしまい」など毎回決まった言葉で終了の意図を伝え、噛むおもちゃなどを与えて子犬に構うことを止めます。

クレートトレーニング、子犬とは別の部屋で過ごす時間を持つなど、飼い主さんが常に一緒にいるわけではないと知らせることも大切です。

通常の生活に戻った時には焦らないで!

トレーニング中の若いハスキー

通常の生活に戻った時には、従来の「子犬の社会化メニュー」を実行することが大切ですが、この時に張り切り過ぎて、いきなり長時間の散歩に連れ出したり、犬がたくさん集まるドッグランに連れて行ったりすることは避けましょうとアドバイスされています。

1日の散歩は毎日少しずつ時間を伸ばし、他の人や犬とのふれあいは一度に少人数の短時間から始めるなどゆっくり慣れていくことが大切です。

「自宅待機のせいで子犬の社会化が台無しになってしまう!」と焦ったり不安になったりせず、できることを楽しみながら実行していくことが子犬の成長にも飼い主さんの心にも大切だと思わせられる、イギリスからのアドバイスでした。


《参考URL》
RSPCA UK
https://www.rspca.org.uk/whatwedo/latest/blogs/details/-/articleName/early-socialisation-and-habituation-in-puppies-how-can-we-provide-for-them-in-these-difficult-times-

文|雁秋生

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