クレートトレーニングについて。しつけ方や選び方

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クレートトレーニングについて。しつけ方や選び方

クレートトレーニングをするメリットはいっぱい!クレートはワンちゃんにとって、小さいながらも「自分のお城」。決して窮屈なわけではないんです。上手にしつけることができれば、お出かけにも安心ですよ!

監修:ドッグトレーナー 中山優雅

(Tanpy’s)

クレートは、ワンちゃんのお部屋

クレートでおやつ

「クレート」は、ケージに比べるとすこし小さ目で、犬一匹が収まるくらいの大きさです。クレートの中で、ワンちゃんが立った時に自由に方向転換ができる程度の余裕がある大きさが理想ですが、それは人間からしてみると、「狭そう!窮屈そう!」と思ってしまう大きかもしれません。

でも、犬の性質から考えると、むしろ、この程度が「落ち着ける空間」なのです。

例えば、人間の場合で考えると、ケージは人間にとっての「家」であり、クレートは「部屋」のようなものです。もっとイメージを近づけるとするなら、クレートは「ベッド」、もしくは、カプセルホテルを想像すると良いかもしれません。狭いけれど、自分だけの邪魔されない居心地の良いスペースなのです。

通常、ワンちゃんは、好きなソファでお昼寝してみたり、気ままに生活しているようにもみえます。冬の寒い時には、お気に入りだったペット用ベッドも、夏の暑い時期には全く入らなくなって、長々と寝そべっていることもよく見られる光景です。

たしかに、ワンちゃんは自由に寝床を変えることでリラックスしているともいえます。でも、そんな時でも、やっぱり安心できる場所は必要なのです。犬にとっての「安心できる場所」は「安全地帯」でもあるのです。

クレートトレーニングのメリット

写真の説明 旅行も安心

クレートトレーニングとは、ワンちゃんが飼い主の指示によって自主的にクレートに入り、大人しくしていることを目標としています。その時、このクレートが、ワンちゃんにとって馴染みのない場所であれば、ワンちゃんは閉じ込められたと思い、強いストレスを感じてしまうでしょう。でも、そこがお気に入りの安全地帯なら、ワンちゃんは(その時の状況にもよりますが)特に嫌がることもなく、落ち着いて待っていたり、いつものように眠ったりしている事ができるのです。

このように飼い主の指示でクレートに入る訓練をしておくと、いろいろな場面で大変役立ちます。

例えば、車での移動の際。車内で自由に行動できるようにしていると、危険ですし、運転の邪魔にもなり兼ねません。ワンちゃんも、窓の外の匂いが気になったり、そわそわと落ち着きなく疲れてしまいます。クレートの中に入れておけば、はじめは外が気になったとしても、いつもの自分の部屋に居るので、必要以上に不安を感じることもなく、そのうち寝てしまうものです。クレートは「移動式・我が家」になるので、旅先でホテルに宿泊する際も、いつもと同じ環境を保つことができますし、災害時にもワンちゃんの不安を減らしてくれるでしょう。

どんなクレートを選べばいい?

落ち着く場所が欲しい

クレートは、いろいろな種類が販売されていますが、天井部分が外れるタイプがお掃除もしやすく便利です。また、ドアの開閉がスムーズに容易にできるかもチェックが必要です。

また、子犬の頃には、大きすぎるかと思っても、犬はあっという間に大きくなるものです。
成犬になった時のことも考えたサイズを選びましょう。

あまりに大きすぎて子犬が落ち着かない場合は、中の敷物を多めにしたりして、調整してあげると良いかもしれません。

クレートトレーニングの手順

クレートトレーニングに大切なのは、ワンちゃんにクレートを好きになってもらうこと。ですから、ワンちゃんが不安になるような教え方は避け、喜んでクレートに入るための作戦を考えます。

まず、クレートをワンちゃんが安心できる場所に置きます。遊び感覚で慣らすために、皆が居る場所に置くと警戒されずにスムーズにトレーニングができます。

有効なのは、「おやつ作戦」です。おやつを少しづつ、クレートの中まで並べていき、それにつられてワンちゃんがクレートに入るように仕向けます。

クレートの中にちょっと頭を入れただけで、すぐ出てきてしまう場合もあるので、そんな時は、クレート内の敷物におやつを隠してみるなどして、少しでもクレートに入る時間を長くさせます。

そして、ワンちゃんがクレートから出てきてしまっても、特にリアクションせず、遊びの中で(クレート内におもちゃを隠したり)、ワンちゃんがスムーズにクレートの中と外を行ったり来たりできるようにしていきます。

ワンちゃんがクレートにだいぶ慣れてきたようだったら、次のステップです。クレートの中にいる時に、「おすわり」や「伏せ」の指示をしてみます。

もし、おすわりや伏せを覚えていない場合は、犬用ガムなどの、伏せをして食べるタイプのおやつを与えてみます。

ワンちゃんが、伏せの状態でクレートの中でリラックスすることを覚えると、次第にお気に入りの場所になっていき、その中でお昼寝することも出てくるでしょう。そうしたら、また次のステップです。
いよいよ、クレートの扉を閉めてみます。

その時、もし、ワンちゃんが閉められたことを嫌がった時は、すぐに扉を開けるのが大切です。ワンちゃんにとって、クレートは「閉じ込められる」ところではなく、いつも行き来できる場所だと安心させることが必要なのです。ただし、激しく鳴いた途端に扉を開けてしまうと、「鳴けば出してもらえる」と思って、いつも騒ぎ立てるようになってしまうので、できれば、鳴いたときには、一旦何かに気をそらして、落ち着かせてから扉を開けるのが理想的といえます。

クレートの扉を閉めることに成功したら、あとは、その時間を少しづつ、長くしていくようにします。あせらず、根気よく続けることで、ワンちゃんも慣れていくはずです。

クレートトレーニングを始める時期

クレートトレーニングは、災害時の事も考えると、子犬の頃から始めた方が良いとは思われますが、子犬のうちは、自分で排泄のコントロールがうまくできない場合が多いので、注意しながら進める必要があります。

犬は本来、自分の「巣」から離れたところで排泄する本能をもっているものです。

ですから、ある程度大きくなれば、我慢をして余程のことがない限り、クレート内で排泄することはないのですが、特に子犬のうちは短時間のトレーニングにする必要があります。

また、ワンちゃんがもし、クレート内で排泄してしまったとしても、きつく叱らないほうが良いです。あくまでも、クレートは大好きな場所である必要があるので、楽しくトレーニングしましょう。

クレートトレーニングでやってはいけない事

ワンちゃんにとってのクレートは安全地帯。その安全地帯を決して壊してはなりません。

ワンちゃんがクレートの中でくつろいでいるときに、クレートのふた(天井部分)を取り外してしまったりしないように!!クレートの中をお掃除する時は、ワンちゃんが他の場所にいるときに、さりげなく済ませることをおすすめします。

また、ワンちゃんがクレートの中にいる時には、しつこくしないことが大切です。安全地帯にいるのだということを理解してあげましょう。

さいごに

クレートトレーニングとは、ワンちゃんを守るためのものです。どんな状況に置かれても、平常心を保っていられるための安全地帯を作ってあげるためのトレーニングです。ぜひチャレンジしてみてください。

また、クレートに入っている間は水分補給のできる環境を整える事も必要です。いくらお気に入りの場所とはいえ、体を十分に伸ばせないと負担になってしまいますので、あまり長時間にならないように気を付けましょう。

記事の監修

  • ドッグトレーナー
  • 中山優雅
  • (Tanpy’s Dog Owners Trainer)

埼玉を中心に、しつけ方教室/問題行動のリハビリ/ドッグダンスレッスンまで行う。Tanpy’sでは、愛犬のトレーニングのみにとどまらず、飼い主様のフォローに力を入れる事でQOLを向上させます。また、JCHA公認のハイドロセラピスト・フィットネストレーナーでもある為、愛犬の健康増進にも力を入れています。【埼玉・東京・横浜でオーナーレッスン随時開催】
《公式HP》Tanpy’s

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  • 40代 女性 viki

    クレートはワンちゃんにとって落ち着ける場所なんですね。
    こちらから見ると、「狭くて可哀想。」という風に思ってしまいます。
    犬の性質では落ち着く場所であり、人間でいうならベッド、カプセルホテルとあり納得しました。

    クレートトレーニングの手順や、やってはいけない事などが解りやすく書いてあり助かりました。
  • 30代 女性 Chappy

    クレートに入ってくれるようになると、本当にいざという時に助かりまよ!
    私は帰省の際、車や飛行機の移動があるのでクレートに愛犬自ら入ってくれるようになってから本当に楽になりました。
    部屋にも置いてあるので、眠い時などクレートにいることが多いです。
    たしかに狭そうだなぁ…って見ていて思うことがありますが、あの狭さが逆に愛犬にとって落ち着く場所になっているんですね♪
  • 40代 女性 Haru

    クレートって理にかなったものだと思うんです。まさに犬にとっての安全地帯! うちの犬は、迎えた当初からクレートに入りたがりませんでした。
    たぶん、我が家に来る前の搬送の過程でイヤな経験をしたのかもしれない。なので、記事に書かれている方法のようにおやつで教えました。

    最初は警戒していましたが、いざ入ってみると「あれ?」って顔して、自分で出たり入ったりしながら確認し、最後は中で眠ってしまいました。
    部屋のすみに常にクレートの扉を開けて置いてありますが、姿が見えないと思うと中で眠っています。

    環境の変わる外泊先でも、疲れたら自分から中に入っていくので、そういう時にはそっとしておくように気をつけています。
  • 女性 エアマックス

    ワンちゃんのクレートトレーニング…客観的には人間社会に生きていく為には絶対に必要な事だと思っています。
    けれども、我が家の愛犬から判断するならば、
    トレーニング的にやってしまうとどうやら檻に押し込められる気持ちになってしまう様で、ストレスを感じ体調不良をおこします。私のやり方に何か問題があるのかもしれませんが…。
    と、飼い主の私が若干落ち込んでいた時、我が家の愛犬が超苦手な真夏の雷や台風による強風が発生した際に、自らクレートに入っていったのです!
    私の下手クソなトレーニングの成果なのか、または犬自身の本能でそうしたのかはいまだに分かりません。
    ただ、トレーニングは吐き気がするほど嫌なのだけれども、飼い主側の気持ちはなんとなく通じていたのかなぁと、そして、苦手な状況にはそこが安全だと本能で理解したのかなと思います。
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