犬をお風呂に入れても良いのはいつから?
ワクチン接種が済んでいれば、生後2~3カ月程度の子犬からお風呂に入れられます。子犬のワクチンの接種は、生後2カ月ごろが一般的です。この初回の接種から1~2週間程度間をあけて初めてのお風呂にチャレンジしてみるとよいでしょう。もしくは、2回目に接種を行う生後3カ月辺りも適しています。
犬をお風呂に入れる頻度
犬の被毛や飼育場所によって異なりますが、お風呂に入れてシャンプーをする頻度は月に1~2回が適しています。飼育場所の観点からすると、室内飼いの犬が外出するのは散歩のときくらいなので、お風呂の頻度は月1回でも大丈夫でしょう。
屋外飼いですと、常に外にいることから土汚れやほこりがつきやすいため、回数を増やしてお風呂に入れるとよいでしょう。シャンプーはせずに、体をお湯につからせる入浴やシャワーのみの場合は、毎日でも構いません。
犬をお風呂に入れるときの温度
犬をお風呂に入れるときの温度は、35~38℃程度のぬるめのお湯が適しています。犬は体温調整が上手にできないため温度の管理には注意が必要です。人間にとっての適温が犬にとっては熱すぎてしまい、湯あたりや熱中症になる危険性があります。
季節によって夏場は少し低めに設定するなど状況に応じて調節してもよいでしょう。冬場は浴室と部屋の気温差を減らすことで犬の負担を軽減し、より快適にお風呂を楽しめます。
犬のお風呂の入れ方
お風呂の事前準備
シャンプーやブラシ、タオル、マット、ドライヤーなど犬をお風呂に入れるために必要なグッズを手元に準備しておきましょう。お湯や浴室の温度なども事前に設定しておくと安心です。しっかりと準備をしておくことで、お風呂が苦手な犬や初めて入浴する犬でもスムーズに進めることができます。
被毛をブラッシングする
犬をお風呂に入れる前に、しっかりとブラッシングを行いましょう。念入りなブラッシングにより被毛表面のほこりを取り除き、汚れを浮かせることでシャンプーがしやすくなります。さらに、泡立ちや洗浄力などシャンプーの効果アップも期待できます。
長毛種の犬などは、ブラッシングしない状態でお風呂に入れると、泡切れが悪くなったり毛のもつれや絡みがひどくなったりします。スリッカーブラシを用い、指通りが良くなるまで入念にとかしてあげましょう。
抜け毛が多い犬種は、ブラッシングすることで事前に抜け毛を減らし、排水溝の詰まりを防げます。もしもブラッシングの最中に皮膚の異常や怪我などが見られたときは、シャンプーを中止しましょう。
シャワーで体全体を濡らす
35~38℃のぬるま湯で犬の体全体を濡らします。犬のお風呂用バスタブや人が使う浴槽の中で、次のことをポイントにしながらやさしく行うとよいでしょう。
- 弱い水流で濡らす
- 足元から順に、シャワーヘッドを体に近づけて濡らす
- 顔の周りは丁寧に濡らす
シャワーの音に驚き、怖がる犬もいますのでいきなり強い水流をかけることは避けてください。シャワーヘッドを体に近づけることで、ピンポイントにやさしく濡らすことができます。
また、目や耳に水が入ることを嫌う犬が多いので、足やお尻→胴体→頭や顔周りというようにゆっくりと濡らす範囲を広げていきましょう。顔の周りはシャワーで直接濡らすのではなく、お湯で湿らせたやわらかい布やスポンジなどでやさしく湿らすのも一つの方法です。
シャンプーで体を洗う
シャンプーをよく泡立てて体全体をマッサージするようにやさしく洗います。犬のお風呂用シャンプーを使うときは、原液をそのままつけることは避けましょう。爪を立てたり、強くこすったりすると皮膚トラブルや毛がもつれる原因となるため注意してください。
手順としては、体を濡らすときと同様に足から徐々に上に向かって、顔周りは一番最後に洗います。目と耳にはシャンプーの泡が入らないように慎重に行ってください。肉球やしっぽ、四肢の付け根は特に汚れがたまりやすいのでしっかりと洗います。
よくすすぐ
犬をお風呂に入れる手順の中で、すすぎはとても重要です。シャンプーが残らないようにシャワーでしっかりとすすぎましょう。これまでとは反対に頭や顔周りなど体の上の方から胴体、足元の順序で行うと、しっかりと泡を洗い流せます。
顔周りはやはり慎重に、直接シャワーをかけるのではなくスポンジなどで撫でるように泡を落とすとよいでしょう。
入浴のみさせる場合
子犬の場合、お風呂に慣れさせるためにもシャンプーはせず、湯船に浸からせて入浴させる方法もあります。手順としては、洗面器や犬用のバスタブにぬるめのお湯を少量張り、怖がらないようにそっと浸からせます。
犬の体に手ですくったお湯をそっとかけ、ガーゼなどで顔のあたりをぬぐってあげましょう。体が小さく体温が上がりやすいため、手短に5~10分程度で終わりにします。
徐々に入浴に慣れてきたら、シャンプーをつけてしっかりと洗ってあげましょう。子犬の頃からシャンプーを習慣づけておくことで、お風呂嫌いになる可能性が減ることも期待できますよ。
お風呂上がりの犬の乾かし方
お風呂を上がったら、まずは犬の被毛の水分を手でしぼります。犬の耳に息を吹きかけ、ブルブルと体を震えさせて水気を飛ばすのもOKです。余分な水気が取り除けたら、念入りにタオルドライします。皮膚や被毛に負担をかけないように、優しく地肌の水分を取り除きましょう。ゴシゴシと擦るのではなく、押さえて水気を吸い取るようなイメージです。
次にドライヤーを当てて乾かしていきます。ドライヤーは「弱」に設定し、体から離して使いましょう。ブラシで優しく毛並みを整えながら、湿り気が残らないようにしっかりと乾かします。
犬がお風呂嫌いなってしまう理由
お風呂に入る気配がした途端、犬が逃げる、暴れる、吠える…などの困った拒否反応に悩まされている飼い主さんも多いのではないでしょうか?汚れを落とし、心身ともにさっぱりするはずのお風呂を犬が嫌がる理由を見ていきましょう。
自分の「におい」が消えるのがストレスになる
自分の存在を誇示する「におい」は、犬にとってとても大切なものです。シャンプーをすることで自分固有のにおいが消えてしまうことがストレスとなり、お風呂嫌いになるケースがあります。
シャンプーの香りが強い
香料の強いシャンプーを使っていると、嗅覚が発達した犬にとってはその香り自体がストレスになりお風呂嫌いになることがあります。お風呂の後に、犬が体を床など擦り付けている場面を目にしたことはありませんか?この行動は体についてしまった不快なにおいを取り除こうとしているからと言われています。
お風呂自体が怖い
臆病な性格の犬の場合、水やシャワーの音などに敏感となり、入浴自体に恐怖を感じてお風呂が苦手になることがあります。恐怖感によって小刻みに震えるなどの様子が見られる場合はお風呂を怖がっていると考えられます。ただでさえ狭い空間で身動きが取れず、水が目や鼻に入りそうになることが、犬にとっては人間の想像以上にストレスになるのです。
犬をお風呂好きにさせるコツ
まずは浴室に慣れる
とにかくまずは浴室に慣れさせましょう。お風呂に苦手意識がある犬は、浴室自体を嫌がることが多いと思います。お風呂場で短時間遊んだり、おやつをあげたりすることで「お風呂場は怖くない」と体験させてみるとよいでしょう。
怖がらせない工夫
犬をお風呂に入れるとき、体を濡らす段階でシャワーの「シャーッ」という水音を怖がる場合はシャワーを使うのをやめてみましょう。洗面器などにお湯をためておき、手でゆっくりかけることで落ち着く可能性があります。水自体を怖がる場合は、まずは蒸しタオルで体をやさしく拭くことから始める方法もあります。
香りの弱いシャンプーに変える
シャンプー後、体に残る香りがストレスとなりお風呂を嫌がる犬の場合、シャンプーを微香性や無香料のものに変えると改善する可能性があります。すすぎが足りずにシャンプーの香りが強く残っていることもあるかもしれませんので、念入りにすすぎを行うことも重要です。
信頼関係を高める
犬をお風呂に入れているときは、優しく声掛けをしてゆったりとしたスキンシップを楽しみましょう。飼い主さんとの信頼関係を深めながら、「お風呂って気持ちいい」と感じさせることで段々とお風呂を楽しめるようになるはずです。また、お風呂に上手に入れた後はよく褒めて、おやつを与えても良いでしょう。
犬をお風呂に入れる際の注意点
きちんとシャンプーする
皮脂を取りすぎると乾燥してしまうため、頻回なシャンプーは避けるべきですが、全くシャンプーしないというのも問題です。犬がお風呂を嫌がるからといってシャンプーをしないでいると、皮膚病の原因になります。
散歩や外遊びで汚れがついたままになると毛並みにもよくありません。また、アレルギー体質の犬の場合は、被毛に付着したアレルゲンを取り除く必要があります。しかし、シャンプーなしでは十分な除去ができません。適切な頻度でしっかりとシャンプーしてあげることが重要です。
予防接種後や病中病後
予防接種後や病中病後はお風呂に入らないようにしましょう。一般的に、予防接種当日のお風呂は避けた方がよいとされています。何日後からお風呂に入れるかは担当の獣医師に指示を仰ぎましょう。
また、病気にかかっているときや、病み上がりの時期は無理に犬をお風呂に入れることはありません。入浴は体力を消耗し、お風呂嫌いの犬にとってはストレスになります。病状が悪化したりぶり返したりする危険性もありますので、体調が十分に回復し、元気になってからお風呂に入れてあげましょう。
犬と一緒にお風呂に入らない
人畜共通感染症(ズーノーシス)に感染する恐れがあるため、犬と一緒にお風呂に入るのは避けたほうがよいでしょう。人間用の浴槽で一緒にお風呂につかるとなると、寄生虫やダニ、人畜共通のウイルスや細菌に感染する危険性があります。
人間と犬の間で感染するケースは少ないですが、免疫力が低下している場合や妊娠中などは特に注意が必要です。また、犬アレルギーのある人が犬と一緒にお風呂に入ると、傷口や粘膜から犬の毛や体液、フケに接触しアレルギー症状を引き起こすことがあります。
犬をお風呂に入れないデメリット
皮膚炎の原因になる
犬をお風呂に入れないと、古い角質や余分な皮脂が皮膚に残り、皮膚疾患を引き起こしやすくなります。フケやかゆみなどの症状が現れ治療が必要になることもあるため、月1~2回正しくシャンプーし、健康な皮膚を保つことが大切です。
汚れやにおいが気になる
犬をお風呂に入れないと体臭が強くなりすぎ、特に室内飼いの場合は部屋の中ににおいが充満してしまいます。犬も人間も心地よく過ごせるように定期的なシャンプーを習慣づけられると良いでしょう。
犬のお風呂で使いたいシャンプーおすすめ3選!
薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー
お風呂で手軽に使える、酢酸クロルヘキシジンが主成分の犬用殺菌シャンプーです。犬の皮膚や被毛を洗浄・殺菌消臭します。リンス(コンディショナー)成分が含まれているため、シャンプー後はブラシ通りが良くなり、適度なツヤを保ちます。また帯電防止効果があり、汚れがつきにくくなります。
トリートメントインシャンプー
サラサラとした美しい毛ヅヤとなめらかな手さわりが特徴の、全犬種に対応した犬用シャンプーです。トリートメントインタイプでハイグレードな仕上がりを実感できます。乾きが早く、スピーディーにシャンプーできるため、お風呂が苦手な犬にも安心です。シャンプー後は爽やかな石鹸の香りに包まれます。
A.P.D.C. ティーツリーシャンプー
植物成分と海藻保湿成分が、犬の皮膚と被毛を優しく洗い上げます。泡立ちや泡切れに優れた、お風呂で使いやすいシャンプーです。乾いた後も、ティーツリーなどの爽やかなハーブの香りが長続きします 。被毛のツヤを良くして皮膚のうるおいを保つ、紅藻エキと植物性ヒアルロン酸を配合しています。
犬のお風呂で役立つグッズおすすめ6選!
1. グルーミングタブ
合成洗剤や合成界面活性剤不使用で、デリケートな犬の皮膚や被毛に優しい重炭酸イオンケア入浴剤です。皮脂を多く含むべたつきがある汗や、 肉球・被毛にこびりついた「におい」の原因になるミネラル汚れを落とします。無香料、無着色でデリケートなペットのお風呂に安心してお使いいただけます。
2. アニマー湯プラス
天然の温泉成分に薬草とプロポリスを配合した、犬の体を外側からケアする健康入浴剤です。フケ・かゆみ・抜け毛などの皮膚トラブルや体臭・汚れを軽減し、お風呂の度に高いトリートメント効果が期待できます。界面活性剤や香料等の表示指定成分を含まず安全に使用できます。
3. IKENOKOI ペット用バスタブ
丈夫で耐久性が高いPP、TPE材質を採用した犬用のバスタブです。使わないときは折りたたんでコンパクトに収納できるので場所を取りません。水抜き栓つきで、お風呂の後はすぐに水を排出することができます。サイズは長さ80×幅44×高さ22センチメートルで、小型犬~中型犬に適しています。
4. アイリスオーヤマ ペット用バスタブ
犬とのコミュニケーションを深めお風呂の時間を楽しくするペット用のバスタブです。シャワーやドライヤーをセットできるフックつきで、両手を自由に使うことができます。
また、本体の底面には水抜き栓がついており、お風呂の水を簡単に排出できます。水抜き栓下部には抜け毛をキャッチするヘアキャッチャーもあり、お手入れが簡単です。バスタブの足は滑り止めのゴムつきで、安定して使用できます。
5. Sinland マイクロ ファイバー タオル
お風呂上がりに、犬の体を包み込むだけで水気を拭き取とることができる吸水力抜群のペット用タオルです。両端にポケットがついてるので、手を差し込んでしっかりとタオルドライができ、ドライヤーの時間を短縮できます。速乾性に優れた肌触りの良いマイクロファイバー生地を使用しており、洗って何度でも使用できます。
6. つるつるすべらんワン
犬をお風呂に入れる際に、足がツルツルと滑るのを防止します。クッション性が高い約3ミリの厚みがあるマットで、足腰に負担をかけることなくしっかりとシャンプーできます。5箇所に穴が開いているため、水が溜まることなくすばやく乾きます。はさみで使いやすい大きさにカットすることも可能です。
お風呂が好きな犬種
- ゴールデンレトリバー
- ラブラドールレトリバー
- ニューファンドランド
- スタンダードプードル
- イングリッシュセター
上記の犬種は泳ぎが得意な狩猟犬や鳥猟犬で、他の犬に比べると水に恐怖心がなく、お風呂が好きな子が多いかもしれません。しかし、狩猟犬や鳥猟犬だからといって全ての犬がお風呂好きとは限りません。犬によっては泳ぎが苦手だったり、お風呂嫌いだったりする可能性があります。
まとめ
今回は、犬をお風呂に入れるための方法や注意点をまとめました。愛犬の健康のためにも、正しい方法と頻度で楽しくお風呂に入れると良いですね。お風呂嫌いな犬を飼っている飼い主さんは、犬をお風呂好きにさせるコツや役立つクッズを参考にしてみてください。
ユーザーのコメント
20代 女性 すず
優しくシャワーをかけ爪を立てないように優しくシャンプーしていきます。
私はミニチュアダックスフンドを飼っているのですが、愛犬が入るくらいの桶を用意しそこにぬるま湯をためて少し足を入れてあげてお湯を体全体にかけていきます。
そうすると気持ちがいいみたいでリラックスしています。わんちゃんもリフレッシュが大事です。
10代 女性 のんのん
シャンプーの方法でかえって皮膚を悪くしてしまうことがあります。記事にも書かれているように、お湯の温度はとても大切だそうです。犬の皮膚は人間の赤ちゃんよりも更に薄く敏感だと動物病院の先生に教わりました。そのため38度以上のお湯では皮膚のバリア機能をなくしてしまうそうです。人間と違い、犬には犬にあったシャンプー方法をしっかり確認してから行うことが大切なのだと改めて感じました。
30代 女性 TIKI
快適な温度のぬるま湯で洗うと汚れやニオイが取れやすいです。(水だとニオイなどあまり取れないです)確かに股の内側や耳の裏側など洗い残しやすいので注意した方がいいですね。
良く乾かして、愛犬が気持ち良く感じてくれることが次も楽しく入ってくれる秘訣だと思いました。
30代 女性 ミニー
女性 あむ
30代 女性 あー
30代 女性 ちょびこ
30代 女性 zzz
一カ月に1回トリミングへ出しているのですが、その間全くなにもしないとさすがに汚れやもつれがひどくなってしまいます。子犬の頃は頻繁にドッグランへ連れて行っていたのもあって、4,5日に1回洗っていたのですが、被毛がカスカスになって毛玉や切れ毛がひどくなってしまいリカバリーするのに半年ほどかかってしまいました。
今は、2週間に1回、上質なシャンプー剤・トリートメント剤を使用して洗っています。ドッグランへ行くのも、シャンプーやトリミングのスケジュールに合わせて行くようにしています。
女性 ひまわり
20代 女性 てと
女性 もふころ