ポメラニアンは元はスピッツ系大型犬から作り出された小型犬
小さくてフワフワ、うるうるお目目のポメラニアンは、常に人気犬種のトップテンに入り、小型犬の中でも安定した人気を維持しています。
意外かもしれませんが、その祖先は大型犬のサモエドとも言われており、そのせいか体は小さいながらも性格はとても勇敢。
自分より大きな犬に向かっていく面もあり、よく吠えるので番犬としても優秀と評価されてきました。
いっぽうでは、愛玩犬として人に密着して暮らしてきたためか、飼い主の気持ちをとても敏感に察し、理解力もあり、しつけもよく入るので、優れたコンパニオンドッグとして何代もポメラニアンを飼い続ける愛好家もいるほど。
ポメラニアンの問題は「吠える」と「噛む」
こんな魅力あふれるポメラニアンですが、付き合い方を間違えると、頭が良く敏感な気質なだけに問題となる行動も生じます。
ポメラニアンというと「吠える」というイメージを持つ人も多いようですが、実際、犬種別に寄せられる犬の相談項目(アニコム調べ)では、ポメラニアンでの1位が「噛みぐせ」、2位が「吠え癖・無駄吠え」となっています。
元来が、小さな体の割りに大きな声を持ち、気の強いポメラニアン。
昔より改良が進み、むやみに吠えるコはだいぶん少なくなったものの、それでもこうして問題の上位に上がるということは、しつけがかなり重要なカギになると言えそうです。
ポメラニアンの甘噛みは早いうちから対応を!
歯が生え変わる前の子犬は、とかく人の手やテーブルや椅子の脚などをかじったりするものですが、大型犬の子犬だと破壊力も大きいので、飼い主さんも何とかしてやめさせようとしつけにも必死になります。
でも、それが小さくてフワフワでかわいいポメラニアンだったら?
手をアムアム咬んできても、家具をかじっても、被害としては大したことはなく、また、人の手を甘噛みする様子すら可愛くて、つい許してしまいがちな人が多いようです。
でも、そのまま放置すると、大人になるにつれて甘噛みは本気噛みにつながりやすく、嫌なことをされた時などに口が出やすいポメちゃんに育ちかねません。
どんなに可愛くても、甘噛みは放置しないことが大切です。
予防としては、手で遊ばないこと。
子犬にとって、柔らかく噛みごたえがあるうえ、噛めば「キャッ!」など、面白い反応がある人の手は恰好の遊び道具です。
人の手で遊ぶことを習慣にさせないよう、甘噛みする時期には、噛んでも良いおもちゃを与え、そのおもちゃで一緒に遊ぶようにしましょう。
もし、手に歯が当たったら「イタイッ!」と少し大げさな声を上げて、手を引っ込めること。
そしてその手で犬を撫でないこと。
もし興奮して何回も同じことをするようなら、その場から立ち去り、しばらく無視するのも一つの方法です。
実際に、叱られるよりも無視される方がわんちゃんにとって辛いという説もあります。
「歯を当てたら遊んではもらえない」とポメちゃんに教えましょう。
ポメラニアンの無駄吠えは社会化不足も原因に
子犬は生後3ヶ月くらいまでの間に、様々なことを一気に学び、吸収していきます。
この時期を「社会化の時期」と言いますが、その間、家の中に閉じ込めっぱなしだったり、まだ小さく危ないから、と他の犬や人に接触させずにいると、その後、経験値の不足から、たくさんの物事を怖がったり警戒したりして吠える傾向が強まってしまいます。
ただ、何でも経験させれば良いというわけでもなく、社会化の時期に怖い経験をさせてしまうと、トラウマを解消するのはなかなか難しく、同じような対象や状況に遭った時、パニックのスイッチが入ってやみくもに吠えまくる、ということになりかねません。
特にポメラニアンは、見知らぬ人や他の犬に対して神経質な面があり、経験値が不足すればそれだけ他人や他の犬への警戒心も強まり、ひたすら吠えて寄せ付けないといったケースも見受けられます。
小さいうちに、子どもからお年寄りまで様々な人に接してもらい、時にはおやつをその手からあげてもらったり、穏やかな性格の先輩犬に遊んでもらうなど、良い経験をたくさん積ませることも、ポメラニアンのしつけの上ではとても大切なことです。
ポメラニアンは小さいけれど意外に活発、お散歩は毎日行こう
「小型犬だから散歩は毎日行かなくてもいい」と、そんな声を耳にすることもありますが、これは間違いです。
遊び好きで好奇心おう盛なポメラニアンは、意外に活発です。
1回30分程度の散歩を、できれば1日2回、そして毎日は必須です。
退屈からくるストレスや運動不足も、噛みグセや無駄吠えの原因になり得ます。
ポメラニアンのストレスを発散させても解決しない困りごとには…
ポメラニアンを退屈させないように、毎日散歩や遊びを楽しむことは大前提。ただ、それだけですべての問題が解決するわけではないのが実際のところ。それは、ポメちゃんがとる「自然な行動」が人にとっては「困った行動」となることがあるからです。愛犬との暮らしを心から楽しむためには、やはり、しつけやトレーニングも必要です。
愛犬との関係を深めながらしつけをすすめていきたい、そんな方には獣医行動診療科の認定医が監修したサービス、「こいぬすてっぷ」がおすすめです。
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ポメラニアンとのトレーニング、遊び、一緒に過ごす時間を大切に
ポメラニアンは確かに活発で遊び好きではあるものの、他の犬と遊ぶより飼い主さんと遊ぶことを好むコが多いようです。
よくドッグランなどで「うちのコはよそのワンちゃんとあまり遊ばなくて・・・」と言うポメラニアンの飼い主さんがいますが、無理に他のワンちゃんと遊ばなくてはいけない、というものでもありません。
そういうポメちゃんの場合は、飼い主さんと一緒に過ごす時間をより大切にしてあげてほしいと思います。
おやつを使って「おすわり」「まて」などの基本のしつけをすることもワンちゃんにすれば知的な遊びになりますし、その他、ボールを投げて持って来させたり、そのコが好きな様々なゲームや遊びを見つけてあげて、一緒に楽しみましょう。
十分な運動と、心の充実も、いつでも飼い主さんのそばに寄り添っていたいポメラニアンにとっては大切なしつけの一環になります。
まとめ
- ポメラニアンの子犬のうちから手で遊ばないこと
- 甘噛みする時期はんでも良いおもちゃを与えること
- 甘噛みしたらその場から立ち去り、しばらく無視する
- 生後3ヶ月くらいまでの間に怖い経験をさせないこと
- 小さいうちに色んな人、犬と接すること
- 毎日1回30分程度の散歩を1日2回する
子犬の頃に「これくらいなら」と見逃していたことも、成犬になる頃にはさらに大きな問題に育ち、その時にはしつけ直すのも倍以上の時間と苦労がかかるもの。
ポメラニアンは、上品で優雅な見た目にそぐわない自信と気の強さを持つ反面、知らない人や犬に対して神経質な一面もあります。
このポメラニアンならではの気質をしっかり理解したうえで、小さいうちから「噛む」「吠える」といった問題行動をさせない関わり方がとても大切です。
また、常に飼い主さんの気持ちに敏感に寄り添う気質も、重要なしつけのポイントになります。
「おすわり」「まて」などの基本的なしつけも、できないからといってイライラしたり、強い語調は御法度です。
一緒に楽しみながら教える姿勢を忘れずにいてください。
▼ポメラニアンについて詳しく知りたい方はこちら
ポメラニアンの性格ついて
ユーザーのコメント
40代 女性 ぽち
最初に愛犬の運動や遊びが不足してないかを再度確認するといいと思います。
もし犬にとって生活環境が満足なものでなく、「遊びたい」や「散歩に行きたい」という気持ちをためてしまっているのは良くないことです。
生活環境や習慣を見直してみることで、案外簡単に吠え対策になるのかもしれません。
また警戒心が強い子は恐怖心や警戒心で吠える子もいると思います。
吠えた後より吠える前に対策をする方が断然いいと聞きます。
私が愛犬のしつけで悩んだとき、ドッグトレーナーさんに細かくたずねていました。トレーナーさんはしつけのプロですので、犬種別の問題も詳しくてとても適切なアドバイスをしてくれます。また問題行動の治療を行なっている獣医師さんもいますので、迷われたときは相談してみるといいと思います。
30代 女性 38moto
ポメラニアンだけではありませんが、子犬のうちに色々な場所や人との対面をすると、たくさんのことを吸収することができます。臆病な性格も緩和されていくでしょう。最近のわんこは人見知りも犬見知りもする子が増えてきましたね。
吠えること自体は犬の持つ感情表現なので仕方ないことですが、隣近所にまで聞こえてしまうとトラブルの元になり大変です。小型犬の吠える声は高いので思ったよりも響いてしまいます。
ポメラニアンの性格上、完璧に無駄吠えを止めるというのは難しいかもしれませんが、しつけをしっかりすることでだいぶ改善することができます。ポメラニアンは甘えん坊なので褒められると喜んで聞いてくれます。怒ったり厳しく制するよりも、褒める方に重点を置くといいかもしれません。
模索していくうちにその子の性格に合ったしつけ方法がみつかれば、その後のしつけもだいぶ楽になりますね。
女性 pomu
女性 ポメ
40代 女性 もも
スピッツの仲間と言われれば吠える、噛むというイメージはありますが、私が子供の頃に飼っていたポメラニアンはとても我慢強く従順でそのイメージとはかけ離れた子たちでした。
どこかから父が貰って来たポメラニアンのオスとメスでオスは活発で遊び好きでしたがよく言う事を聞く賢い子、メスはとても大人しく優しい子でした。
まだネットのないころで飼うための情報も今のように豊富にない時代ですが、噛むことも吠える事もありませんでした。
どこかで躾をされてきていたのかもしれませんが、環境によっての事なのか子犬の時からのしっかりとした躾が重要なのでしょう。
女性 いちぼ
30代 女性 匿名
インターホンが鳴って吠えるとかもないです。
ドッグランで走り回ってる時は楽しそうにワンッワンッと言ってる時ありますがね。本当に楽しそうな声です。ちなみに唸ったことなど皆無です。(対犬にも対人にも)
元々のんびりした性格なのかもしれませんがパピーの時からキチンと躾してきました。また今でもテンションと思ったらあがってるなと思ったら落ち着かせるようにしたりします。
要は環境と躾なんじゃないでしょうか?
ちなみに犬飼ってる友達と、ダックスはよく吠えるよねーと話題になりますね。なぜかダックス飼ってる人は多頭飼いの方が多いですし、2頭いると片方は必ず吠えてくる(でもだいたい2頭とも吠える)イメージです。大人しいダックスもたまにいますけど本当に吠える子多い気がします。あとテリア系も興奮を抑えられない様子の子を結構見かけます。