東洋医学の『陰陽』で犬のための食材を考える
暑いというよりも、「熱い」という感じ日が続く夏の日。日中は外に出ないとか、水分補給に気をつけるなどしていても体力が奪われてしまいがちです。
こんなとき、人間ならさっぱりしたものを食べたり、栄養のある食事でスタミナをつけたりして調整をしますが、犬は人間から与えられるものしか食べることができません。真夏の暑い日も、冬の寒い日も同じものを食べるというのは、犬の体に負担になることもあります。
でも、暑い時期に犬に食べさせるものって何?という疑問も湧きますね。日本人なら、「体を冷やす食べもの」とか「体を温める食べもの」という言葉や考え方に馴染みがあるのではないでしょうか。
これは東洋医学の「陰陽」の考え方に基づいています。全ての食品はエネルギーを持ち、そのエネルギーは陰=冷やす、陽=温める、中庸=中間に分類されます。夏の暑い時期には陰のエネルギーの食品を取り入れ、冬は陽の食品を摂取することで、体のエネルギーを調整することができます。
さて、犬が食べても安全な身近な食材ではどんなものが、どのエネルギーを持っているでしょうか。
犬には一番大切なタンパク源
犬にとって、とても大切な栄養素であるタンパク質。
そのタンパク源である肉や魚の陰陽は次のようなものです。
陰(冷)のタンパク質
- 鴨肉
- アヒル肉
- アヒル卵
- ウサギ肉
- タラ
- 豆腐
- ターキー
- ヨーグルト
陽(温)のタンパク質
- 鶏肉
- 羊肉
- 鹿肉
- マス
中庸のタンパク質
- 牛肉
- 鶏卵
- 牛乳
- 豚肉
- サバ
- サケ
- イワシ
- 豆類
穀類、野菜、果物の陰陽
炭水化物源となる穀類にも、体を冷やすものと温めるものがあります。
野菜や果物は、「冷やす」と言われてすぐに頭に浮かぶ馴染み深いものも多いのではないでしょうか。
スイカなどはその代表格ですね。水分補給にもなるので、夏のオヤツとして犬にも最適です。
陰の穀類、野菜、果物
- オオムギ
- ソバの実
- アルファルファ
- リンゴ
- バナナ
- ブロッコリー
- セロリ
- キュウリ
- メロン
- 梨
- スイカ
陽の穀類、野菜、果物
- オート麦
- サツマイモ
- アスバラガス
- サヤインゲン
- パプリカ
中庸の穀類、野菜、果物
- 玄米
- 白米
- キヌア
- ジャガイモ
- カボチャ
- キャベツ
- ニンジン
- カリフラワー
- グリーンピース
大切なのはバランス、注意する点
愛犬の食事や上に挙げたような陰の食品をトッピングしたり、オヤツに取り入れたりして、体にこもった熱を取るようにしてあげてください。
その際に注意することは、生で食べられる野菜や果物はできるだけ生で、調理が必要な食品も火を通す時間は短めにするのがポイントです。
しかし、夏だからと言って陰の食品しか摂らないでいるとバランスが崩れてしまいます。手作り派の飼い主さんは特にお気をつけください。
食品は火を通す時間が長いと陽のエネルギーが強くなるので、含まれる全ての食材に完全に火が通っているドライフードはかなり陽のエネルギーが強い食べものです。愛犬にドライフードを与えている方は、トッピングやおやつに陰の食品を取り入れることを意識なさってみてくださいね。
まとめ
犬が食べられる身近な食品の陰と陽の分類をご紹介しました。
暑い夏は体を冷やす陰のエネルギーの食品を上手に取り入れて、愛犬の健康をサポートしてあげてくださいね。
ドライフードは使われている食材が陰のエネルギーのものであっても、加工後は陽のエネルギーが強くなっています。
夏の暑い時期、愛犬の食欲が落ちたときにはこんな視点で考えてみると、答えが見つかるかもしれません。暑さ対策の1つに、陰のエネルギーの食品を取り入れてみてくださいね。
《参考》
https://www.dogster.com/dog-food/the-best-dog-food-for-keeping-your-dog-cool-in-the-summer