犬はエビを食べられる?食べた時の症状や注意点、誤食時の対処法

犬はエビを食べられる?食べた時の症状や注意点、誤食時の対処法

犬も食べられるエビは加熱したもののみ!その理由には生エビに含まれるチアミナーゼに関係が。今回はそんな調理法で変わるエビの成分や犬への影響を詳しく解説しています。

犬にエビを食べさせても大丈夫?

たくさんのエビ

結論から申し上げると、犬にエビを食べさせるのは『加熱』をすればOKです。ですが、絶対に「生」では与えてはいけません。

基本的にエビに含まれている栄養素には、ビタミンEやビタミンB12、タウリンなど、犬にとっても必要な栄養素が含まれています。中でもビタミンEには、抗酸化作用の働きがあり、老化防止や腎障害の進行を遅らせるなどの効果が期待できます。

一見エビは犬にとって良さそうな食べ物にも思えますが、あくまでも犬にエビを与える場合には『加熱』して与えてあげるのが重要です。

犬が食べてもいいのは加熱したエビのみ!

なぜ犬には加熱したエビのみでなければならないのか、「人では生でも食べられるのに、なんで犬には生はダメなの?」といった疑問にお答えします。

そもそも犬は、新鮮であれば生の食材を食べても平気な動物です。しかし、生のエビやカニなどの甲殻類には、犬に必要とされているビタミンB1を分解してしまうチアミナーゼという酵素が含まれています。

そのため、そのチアミナーゼが含まれている生のエビを犬に与えることは大変危険です。犬にエビを与えるのであれば、必ず加熱処理を施したエビのみを与えましょう。

人間用のエビせんなどのお菓子や揚げ物は与えてはダメ

それでは続いて、人間用のエビせんなどはどうなのでしょうか。

主にエビせんなどに入っているエビは、加熱や乾燥処理が施されているものがほとんどのため、その点についての問題はありません。ですが、基本的に人の食用で作られているエビせんは、塩分が高すぎるので与えてはいけません。

また、おつまみとして加熱したエビであっても、エビマヨのように調味料で和えて作ったエビも、犬が食べないように気をつけてあげてください。

仮に与えるのであれば、加熱された小エビや犬が食べられるように、加工されたおやつのエビを与えるようにしましょう。

犬がエビを食べることに注意が必要な理由

注意マーク

では、ここからは犬がエビを食べることに注意が必要な理由をご紹介します。

犬にとって注意が必要なものには、先程も少し触れたビタミンB1の分解をしてしまうチアミナーゼという酵素や消化不良、エビアレルギーなど、様々な注意点が存在します。

ただ一言に注意が必要と言っても、それぞれ状況も異なれば症状も異なるため、一つ一つ順を追って確認してみましょう。

犬が生エビを食べるとビタミンB1欠乏症を引き起こす

上記でも少しお伝えした「生エビ」によるビタミンB1の影響についてご説明します。

生エビに限ったことではありませんが、イカやカニ、淡水魚などにはチアミナーゼという酵素が含まれております。このチアミナーゼとは、神経系の機能を正常に保つのに欠かせないビタミンB1(チアミン)を分解してしまう酵素で、この酵素によって体内のビタミンB1が破壊されると、ビタミンB1欠乏症を起こしてしまう危険性があります。

ビタミンB1欠乏症は、疲労感や筋力低下、歩行障害などの神経系に影響を及ぼし、最悪死に至ってしまう可能性がある大変恐ろしい症状のため、犬には決して生エビを食べないように注意する必要があります。

ただ、チアミナーゼは加熱をすることによって不活性化するため、エビはもちろんのこと、カニなどの甲殻類やイカやタコといった軟体類も加熱することを心掛けましょう。

エビのしっぽや硬い殻は犬の消化管を傷つける

次に犬がエビを食べる時に注意が必要な理由として、エビのしっぽや殻の危険性が考えられます。

エビのしっぽは、人でも食べる人と食べない人がいるほど分かれる部分だと思います。ただ、人の場合は意識して噛むという行動を取り、すり潰す事ができるので、消化管などを傷付けるということはほとんどありません。

しかし、犬は元々食べられる大きさのものであれば丸呑みをするという習性があり、歯の構造も人と違ってすり潰す構造にないため、尖ったしっぽや殻を犬が食べて消化管を傷つけてしまう可能性があります。

しっぽや殻を食べることで、吐出や嘔吐、唾液の増加などが見られたり、腸閉塞や腸が穴が空いたりする場合も考えられますので、犬がしっぽや殻を食べないように十分注意してあげてください。

エビに対するアレルギー反応が出る可能性がある

人においてもしばしば問題視されるエビなどの甲殻類アレルギー。それらは犬でも起こることがあり、特にエビに対しては、トロポミオシンというタンパク質成分がアレルギーの原因になると言われています。

トロポミオシンは、加熱してもなお性質が失われないタンパク質のため、犬でエビにアレルギー反応を示す場合には、注意が必要です。

犬がエビによるアレルギーを起こすと、嘔吐、下痢、体温低下などが起こる場合があるため、その際は動物病院に速やかに連絡しましょう。

また、このトロポミオシンはエビだけでなくカニにも存在しており、一般的にこの2つはタンパク質構造が非常に似ていると言われているため、もしもご自身の愛犬にエビアレルギーがあった場合には、カニアレルギーの可能性にも注意してください。

食べ慣れない食材は消化不良を起こしやすい

こちらは、普段口にしないものを食べたことで胃に刺激が加わり、下痢や軟便などの消化不良を起こします。

先程のしっぽや殻でもご紹介した習性の関係で、犬は拾い食いをする傾向が強く残っている動物です。このため、調理中に誤って床に落ちてしまったエビなども、時として食べてしまう可能性があり、その結果普段食べ慣れないエビを食べて、消化不良を起こし、下痢や軟便、嘔吐などの症状が出る場合があります。

エビの下処理は殻を摂る作業からワタ取りなどに至るまで、いくつかの工程をこなさなければならず、手間もかかりやすい食材だと思いますので、目を離した隙に愛犬が食べないように十分気をつける必要があります。

犬がエビを誤って食べた時の対処法

診察中の犬とその飼主

それでは、ここからは犬が誤ってエビを食べてしまった時の対処法をご紹介します。

前述したような目を離した隙に盗み食いしてしまった場合、また加熱処理済みではあったものの、調味料と和えてしまっていた場合など、様々な状況を踏まえた上で、一つずつ見ていきましょう。

生エビを盗み食いされてしまった場合

もしも愛犬が生エビの下処理中、少し目を離した隙にそのまま食べてしまったといった場合、まずは落ち着いて動物病院へ連絡しましょう。

慌てて愛犬が口にしたエビを無理に吐き出させようとすると、犬は拾ったものを奪われると勘違いし、飼い主さん自身の手に噛み付くなど、逆に怪我をしてしまう場合があるので気をつけてください。

また、盗み食いしてしまった場合には、その生エビの量にも気をつける必要があります。

とはいえ、基本的に犬が生エビをどれほど食べればビタミンB1欠乏症になるのかといった量は詳しくは分かっていません。また、犬の個体差にもよるため、症状が出る出ないにかかわらず獣医師さんに連絡しましょう。

和えたものや加工品を誤って食べた場合

加熱処理済みでも調味料と和えたものや人用に作られたエビの加工品を犬が誤って食べてしまった場合、まずは動物病院に連絡をしましょう。

生エビの時とは違って、ビタミンB1欠乏症の原因となるチアミナーゼに対する心配をする必要性はないものの、塩分過多の危険性が生じます。

塩分過多は、主に犬の体重1kgあたり2~3gで中毒症状になる危険性があり、4gで致死量になると言われているため、腎臓に多大な負担をかけてしまいます。

そのため、もしも調味料と和えたエビや人用に加工されたエビのお菓子を犬が誤って食べてしまった場合には、どれ程の量を食べたか、食べてからの時間経過、多飲多尿の有無などがないかを事細かに獣医師さんに説明しましょう。

まとめ

調理中のエビ

基本的にエビは犬にとって、そこまで危険な食べ物ではありません。しかし、それは加熱した場合に限られ、決して生エビのまま犬に与えることはしないようにしてください。

エビは加熱さえしっかりとしていれば、抗酸化作用があるビタミンEや動脈硬化から起こる狭心症、心筋梗塞の予防に効果的なタウリンなどが豊富なため有益な食材でもあります。

そのためエビを犬に与える場合には、必ず加熱処理を施したもの、味付けがされていないもの、また、おやつ程度に留めることなどを念頭に置いてください。

万が一誤って生エビを食べてしまった場合には、出来る限り早急に動物病院で診察してもらい、適切な処置をしてもらって下さいね。

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