ドッグフードの成分
犬に必要な三大栄養素はタンパク質、脂肪、炭水化物です。これらにビタミンとミネラルを含むものが五大栄養素となります。犬や猫にとっての必要な栄養素は人間と全く変わりません。しかし、動物の種類によってそれぞれの比率が変わります。
栄養素の含有比率を犬の要求に対して丁度よくブレンドしたもの、それがドッグフードです。
犬の場合はもともと肉食に近い雑食という食性のため、植物由来の炭水化物についての消化能力を有しています。そのため必要栄養素の割合は人のものと良く似ています。しかし似ているからといっても全く同じではありません。
例えばタンパク質の割合です。人の場合は17%前後なのに対し、犬は25%程度タンパク質を含む食事をとる必要があります。また脂肪に関しては人は25%、犬は15%程度必要です。
数値にすると僅かの差のようですがチリも積もれば大きな差になります。特にタンパク質は体内のアミノ酸必要量を満たすために重要です。さらに犬は人が体内で合成することのできるアルギニンというアミノ酸を作ることが出来ません。
そのため食事から摂取しなければ、体内での必要量を満たすことが出来ないのです。アルギニンの他にも必須アミノ酸といわれるものは体内では合成できないため食事からとる必要があります。
このため犬にとって必要な栄養素を必要な割合で含んでいるドッグフードが、健康な体を作るうえで重要なんですね。
ドッグフードを人が食べても大丈夫か
結論から言えば、人もドッグフードを食べられます。一回、二回程度、試しに食べてみたところで健康的な被害はほぼ無いと言っていいでしょう。ただし品質や品物によります。
昔のペットフードはというと、人の食品の様に成分表示を義務付けられていなかったせいもあり、相当粗悪な原材料や添加物などを使っていたようです。しかし平成21年6月より、ペットフードの安全性の確保を図るために「愛玩動物用飼料の安全性の確保に関する法律」が施行されました。この法律によって農薬、添加物や汚染物質の含有量の上限が定められ、原材料や原産国、取扱事業者、賞味期限などの表示が定められました。これによりそれまで無法地帯だったペットフードについて、一定の安全性が確保されたのです。
このように安全性が確保されたフードですが、それでも人が普段食べる食品に比べると原価が安い材料を使っています。そうでないと非常に高価になり売れないからです。
高品質のペットフードを示す表示に「ヒューマングレード」というランクがあります。これは人が食べても大丈夫という材料と添加物で作られているフードを示すもので、やや高価ではありますが安全性の高いフードとして人気があるようです。
しかし先述したように人と犬では必要な栄養素の割合が違うので、長期的に常用すると健康に影響が出る可能性があります。
ドッグフードはおいしいのか
こちらも結論から言いましょう。
美味しくないです。
なぜなら人と犬では味覚が違い、そのためドッグフードには人間が好むような「味」を添加していないからです。
多くのドライタイプのドッグフードは原材料を粉砕し、必要な栄養素などを添加し成型しているだけなので味も素っ気もありません。乾燥した肉や穀類の独特の匂いもありますし粉っぽくぱさぱさしています。しかも若干の苦み、えぐみがありますね。
また人が好む濃度の甘さや塩辛さといったものは、人間と比較して体の小さい犬たちにとっては非常に高濃度となり健康にも良くありません。そのため通常のドライフードは人にとっては美味しいとは言えないのです。
ドッグフードにはドライタイプのものの他に、半生タイプや缶詰のウェットタイプがあります。これらのタイプは水分があるためでしょうか素材の味や形がある場合もあり、また嗜好性を高めるために香味料が使用されていることもあるため、素材の味を楽しむ程度には美味しく感じることが出来るでしょう。おやつタイプに関しては、更に嗜好性を高めるよう調味料が添加されているので、人が食べてもおいしいものがいくつかあります。
ボーロやチーズスティックなどのおやつなどは、食べてみても人間のおやつと間違えてしまうくらいでしたよ。
まとめ
いつも犬たちが食べているドッグフード。おいしそうに食べているし、愛犬と同じものを食べてみたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。今夜あたり、一粒ためしに分けてもらってみてはいかがでしょうか。
ユーザーのコメント
30代 男性 匿名
「生臭い、湿気たビスケット」でした。
でも、決してまずいというわけでもなく、もし地震で食い物も何も無くなったら、おすそわけしてもらってもバチは当たらんだろう、といったレベルです。
50代以上 男性 匿名
缶詰めは、国産メーカーですが無添加品を購入してます。
オヤツも、国産メーカー無添加品ですね。
私は、うちの子たちにあげるものは、必ず自分で味見しています。
20〜30代の頃は、あまり良いし品が見当たらず、原料から手作りしていました。
40代 女性 あんママ
うちの子にも食べさせるようにしています。人間は食べられない物をワンコに食べさせる事など考えられません。