犬のノミ対策の基本
病院の処方薬の他、ペットショップなどで販売しているノミの予防薬・ノミとりシャンプーなどがあります。まず、それらの駆虫薬を使って、できるだけ駆虫してください。
その後、トリミングショップに連れていき、シャンプーをしてもらいます。犬をシャンプーに出している間に、犬のベッド、毛布など捨てられるものは捨てます。
そして、可能であればバルサンなど燻煙殺虫剤を使います。家中を徹底的に駆虫してください。
この時に、さなぎや卵には殺虫剤の効果が及ばないことがありますので、大体2週間したらまた犬をシャンプーに出してください。そしてその間に家中を徹底的に駆虫をもう一度します。
参考までにノミに寄生されている犬を洗う方法ですが、まず首の周りに一周シャンプー剤をかけます。これをしておかないと、シャンプー剤から逃げようとしたノミが、口の中、鼻の中、耳の中、目の中に逃げてしまうからです。
それからいつもと同じようにシャンプーします。ノミとりシャンプーではない、普通のシャンプー剤でもノミは気絶するので、ブロー時に気絶したノミを回収していきます。
ただこの時、時間がかかり過ぎるとノミは息を吹き返しますので、手早く行います。また、捕獲したノミは容器にシャンプー剤を入れたものに入れていきます。
捕獲する際に気をつけなくてはいけないのは、メスのノミです。お腹に卵を持っているので、オスとは容易に区別が付きます。
捕まえる過程でついうっかりメスをつぶしてしまうと、卵が飛び散ります。(ただし結構硬いので潰すのは大変かと思います。)捕まえるのには潰さないように気をつけましょう。
犬にノミを寄せ付けない方法
動物病院、ホームセンターなどで様々なノミ除けの薬が販売されていますどの商品も約1か月程度効果が持続するように作られています。薬が体質的に合わず、犬の体に負担がかかるかもしれません。
使用する場合は、予め獣医さんと相談して決めるようにしましょう。また、ホームセンターなどで販売されているものは、法律の関係で強いものは売れないため、一時的な効果は期待できますが、効果が持続しない傾向があります。
できれば自然由来のもの(柑橘系のもの、ハーブ系のもの)が犬の体には負担がかからず、安全性が高いです。ですが、劇的な効果はありませんので、散歩や出かけるたびに新しいものをつけたりする必要があります。
どちらを選ぶかは飼い主の考えによりますが、ここでは一般的に動物病院で販売されているノミ・ダニ薬を紹介します。
フロントラインスポットオン
- 駆除対象:ノミの成虫、マダニの成虫
- 寄生してから効果が出るまで:「ノミ」24時間以内、「ダニ」48時間以内
- 効果持続時間:1か月程度
フロントラインプラス
商品情報
ペットに寄生した成ノミやマダニを速やかに駆除。加えて、2つ目の有効成分(S)-メトプレンがノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果で、寄生中のノミだけでなく、その繁殖・再寄生を予防します。
- 駆除対象:ノミの成虫、ノミの卵、幼虫、さなぎ、マダニの成虫、犬のシラミとハジラミ、猫のハジラミ
- 寄生してから効果が出るまで:「ノミ」24時間以内、「ダニ」48時間以内
- 効果持続時間:1か月程度
レボリューション
- 駆除対象:ノミの成虫、フィラリア予防、回虫、ミミヒゼンダニ
- 寄生してから効果が出るまで:「ノミ」の98%を36時間以内に駆除、フィラリア症に関しては30日
- 効果持続時間:ノミ、フィラリアともに30日程度
犬のノミとは
この「ノミ」は、犬に付く「外部寄生虫」です。そして翅のない吸血昆虫の仲間になります。体は平たく、飛び跳ねるために力強い関節を持つ足が3対6本あります。湿度50%以上、気温13~15℃以上であれば一年中活発に活動します。
イヌノミやヒトノミもいますが、犬に寄生するノミはほとんどがネコノミだと言われています。また、ネコノミは人にも寄生し吸血します。
室内や理想的な環境であれば、2週間程度で生活環(一生を終える周期)が1周しますが、栄養不足など、十分な環境でなければ21カ月余り生活環が続くことがあります。
犬のノミの大きさ
ノミの成虫は濃い茶色をしていて、体の大きさは約2.5mm(メスはオスより大きい)で、肉眼で見ることができます。移動するときに飛び跳ねると思われがちですが、犬の体に寄生している時は毛の間を素早く走るので、捕まえるのは困難です。
犬のノミの生活環
ノミのメスが産卵した卵は、約2~10日で孵化します。幼虫は親の糞(乾燥した成虫の糞)や犬や人の皮膚落屑などの有機堆積物を食べて脱皮を3回繰り返し、3齢幼虫まで育ちます。
そして7~14日で繭を形成し、ノミのさなぎになります。さなぎはカーペットの中、庭の土などの中に存在します。そして、熱、動き、震動、二酸化炭素濃度の上昇など、宿主の存在を確認し、その刺激でノミは羽化します。
ノミは羽化後、宿主に寄生し10分以内に吸血を開始します。またノミの成虫の場合、2~3日ごとに吸血を行い、栄養補給します。
ノミのメスは吸血後48時間以内に1日約50個の卵を産み、そのほとんどは犬が動いた時に床やカーペット、地面に落ちます。
犬のノミが伝播するもの
ノミが伝播するものとして、内部寄生虫の瓜実条虫があります。これは犬にもっともよく見られる内部寄生虫です。
瓜実条虫の成虫は犬の小腸の壁に頭を突っ込んで生活しています。瓜実条虫はたくさんの体節からなり、古い体節は尾の方から離れていき、犬の糞便に排出されたり、自力で肛門から這い出るものもあります。
その体節の中には卵のうがあり、体から排出されると卵を産みます。その卵をノミの幼虫が食べると、そのノミは条虫の子虫を取り込んでいるノミの成虫となります。そして、犬が偶然そのノミを飲み込むと、条虫は犬の体の中で成虫となり、この一連のサイクルを繰り返すことになります。
犬のノミの発見方法
もし、ノミの成虫が犬などの動物体内に寄生しているのを見つけた時は、ベッドなどを中心として室内に卵や幼虫が100個以上存在している可能性があると覚えておきましょう。しかし、ベッドやカーペットなどからノミを発見することは非常に困難ですので、犬の身体をチェックします。
ノミは血液を吸って、そのまま糞として出します。また、尾の付け根に糞をするので、犬の身体でも特に尾の付け根あたりの毛を掻きわけてよく探しましょう。ノミの糞は黒い粒のようなものです。
発見したら、注意深く取り、濡れたティッシュなどに挟んで、血のようなものがにじんだら、それはノミの糞なので、寄生しています。また、犬は背中、鼠頸部、お尻のあたりをやたら痒がるようになります。その場合も糞があるかないかを確認しましょう。
犬のノミを見つけたら
犬だけノミの駆除をしても、問題は解決しません。ノミの生活環で書いたように、卵や幼虫、さなぎが犬のベッドや床、カーペットにいるかもしれないからです。
ですが、ずっと痒がるのは気の毒ですし、かきむしり過ぎて毛がなくなってしまったり、爪で皮膚を傷つけて、そこから細菌が悪さをする二次感染となってもかわいそうです。犬のノミを駆除するのと同時に、室内の環境も整えましょう。
おわりに
たかがノミと考える方も多いようですが、犬はかゆみに悩まされ続けますし、人間にも寄生する可能性のある寄生虫です。
人間に寄生されると、噛まれたところが赤いくぷつぷつになり、相当痒いそうです。犬のためにも、人間のためにも徹底的に駆虫することが最善です。
商品情報
ペットに寄生した成ノミやマダニを速やかに駆除。加えて、2つ目の有効成分(S)-メトプレンがノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果で、寄生中のノミだけでなく、その繁殖・再寄生を予防します。
ユーザーのコメント
20代 男性 めだか
30代 女性 Chappy
ホームセンターで、ノミ&ダニ避けみたいなのを購入し、布団やソファーの下に貼ってあるのですが、もしかしたら愛犬にはよくないかもしれないんですね。動物病院に確認してみようと思います。
20代 女性 すず
また、ウォーターミストスプレー型のノミ予防スプレーもかけています。愛犬を守るのが私たち飼い主の責任ですのでノミがつかないように気をつけています。
40代 女性 匿名
草地や空き地などノミ、マダニなどつきやすい環境ですが、今の所いないようです。
動物病院の先生が言われるには、「ヒィラリア症の予防はノミの予防にもなり得る。」という事です。
念のため液体駆除剤をさしています。
女性 ノミ大嫌い
女性 ハル
大自然の中のお宅に宿泊したことがあり、そのお宅のラブラドールが自然の中でのびのびと生活していて、それは可愛かったのですが、体がノミだらけでした。一緒にいた私も足をたくさんノミに刺され、刺された痕が赤くなり、長いこと消えませんでした。
その経験があるので、愛犬には春~秋にかけてフロントラインプラスを毎年しています。記事にもあるように、市販の薬は効き目が弱いです。使用していたことがあるのですが、病院でノミが一匹ついたと言われて、すぐにフロントラインプラスに変えました。
今は、食べるタイプのものありますね!殺虫剤を食べるのはどうなの?と抵抗がありましたが、使っていらっしゃる方には好評の様です♪
犬は高齢になると、ノミやダニがつきやすくなるそうです。また、温かくて隠れやすい場所に逃げるので、メスのワンコは陰部も要注意だそうです。ノミが入ることがあると聞きました。我が家もそうなのですが、愛犬を連れてキャンプなどで自然豊かな場所によく行く機会がある方は、ノミ・ダニ対策は必要ですね!
女性 匿名
せっかく綺麗になったのでノミ、マダニ対策にフロントラインをさしたらいいですね。
20代 男性 匿名