1.鮭
鮭には良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンB群やビタミンD、ビタミンEなどが豊富に含まれています。
骨や歯を丈夫にして、体の成長を促進する作用や疲労回復・老化予防などを助ける働きがあると考えられているため、犬の健康維持にも役立つ食材です。
また、EPAやDHAといったオメガ3脂肪酸も豊富で、血液をサラサラにしたり脳細胞を活性化することも期待されています。
さらに、身を赤く見せている色素成分であるアスタキサンチンには、強い抗酸化作用があるのでアンチエイジングやガン抑制効果が認められています。
手に入れやすい身近な魚のため、頻繁に与えることもできると思いますが、鮭には脂肪分が多くカロリーが高いので与えすぎないように注意しましょう。
また、犬に与える場合は塩分の多い塩鮭は避けてください。
2.マグロ
鮭と同様に、私たちにとっても身近な魚のひとつであるマグロも犬に与えることができます。
マグロは部位によって、含まれる栄養素が異なるので、犬に与える場合はたんぱく質が豊富で脂肪が少ない赤身を選ぶようにしましょう。
また、抗酸化物質であるセレンも含まれているので、老化防止や発ガン抑制効果が期待できます。
基本的に食用のマグロには寄生虫などがいないため、新鮮であれば生のまま与えても問題ありません。
また、ゆでてかた食べやすくほぐしたり、焼いて乾燥させておやつとして与えたりするのもおすすめです。
3.タラ
タラは脂質が少ないため、低カロリーな魚を与えたい場合におすすめです。
それほど多い量ではありませんが、カルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にするビタミンDや、塩分(ナトリウム)排出に役立つカリウムなどが含まれています。
また、身がほぐれやすくやわらかいので、子犬や老犬などでも食べやすい点が魅力です。
消化器系への負担も少ないので、お腹の調子が良くない時のたんぱく質摂取にも有効です。
ただし、タラにはアニサキスという寄生虫がいる場合があるので、調理前に身に付着していないかしっかりと確認しましょう。
また、冷凍や加熱で死滅するので、それらの処理をしてから与えるようにして決して生では与えないようにしてください。
4.カツオ
カツオは栄養豊富な魚で、犬の健康増進にも効果的な食材です。
良質なたんぱく質はもちろん、血液循環や代謝促進効果のあるビタミンB群が豊富です。
運動後の疲労回復や糖質のエネルギー変換にも役立つので、ドッグスポーツをしている犬やダイエット中の犬などにもおすすめです。
カツオは生で食べることも可能ですが、タラと同様にアニサキスが寄生する可能性がある魚なので、加熱してから与えると安心です。
表面を強火であぶったたたきでも、熱の通っていない内部にアニサキスがいる場合があるので、注意しましょう。
5.青魚
サンマやアジ、サバ、イワシなどの青魚も、栄養豊富で健康に良い食材です。
たんぱく質をはじめ、健康促進に役立つDHAやEPA、ビタミンなどがたっぷり含まれているため、幅広い年齢の犬にとっておすすめできる魚だと考えられています。
ただし、これらの魚は身が薄く小骨が多めなものが少なくありません。
そのため、与える際はしっかりと身をほぐして小骨が残っていないか確認してから与える必要があります。
口に入れてから骨があることに気がついても、人間とは違ってそれを取り出すことができません。
違和感を感じつつも、そのまま飲み込んでしまい、口内や喉に刺さってしまうことがありますので、十分気をつけてください。
まとめ
ドッグフードはもちろん、手作り食の場合も犬は基本的に肉や穀物を多く摂取しています。
魚にはそれらの食材に含まれない栄養も豊富に含まれているので、時々与えて栄養バランスを整えてあげるといいでしょう。
ただし、魚に限らず食べ慣れない食材は、一度にたくさん食べるとお腹を壊してしまうことがあるので注意しましょう。
初めて与える時には、新鮮なものを選び、きちんと加熱した上で少量与えて、嘔吐下痢の症状やアレルギー反応などが出ないか確認することをおすすめします。