犬の食事の回数と加齢疾患の関係、でもちょっと待って!【調査結果】

犬の食事の回数と加齢疾患の関係、でもちょっと待って!【調査結果】

犬の1日の食事の回数と加齢に伴う疾患との間に相関関係があるという調査結果が発表されました。ただし食事の回数を変更するのはちょっと待った方が良いようです。

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食事の回数と老化と健康の関連を調査

ボウルのフードを食べる犬

アメリカで29の大学や研究機関が参加している『ドッグ・エイジング・プロジェクト』という犬のエイジングと生活環境やライフスタイルとの関連を調査研究する大規模プロジェクトがあります。

「アメリカで大規模な犬のアンチエイジング研究がスタート」
https://wanchan.jp/column/detail/18108

プロジェクトには一般の犬の飼い主が参加しており、1年に1度アンケートに回答することが求められています。

今回は犬が1日に与えられる食事の回数と加齢に伴う健康上の問題をリサーチするためのアンケート調査が行われ、プロジェクトに参加している2万4千頭の犬の飼い主が回答しました。

調査項目に挙げられた加齢に伴う疾患や健康状態とは、認知機能をはじめとして消化器、歯/口腔、関節、腎臓/泌尿器、肝臓/膵臓、心臓、皮膚、神経、癌に関するものでした。

食事回数が1日1回 VS 複数回、その違いは?

ボウルにフードを入れてもらうラブラドール

ラットやマウスを対象にした調査では、食事の回数が1日1回だけの個体は複数回給餌される個体よりも、健康状態が良いという結果が報告されています。この度のアンケート調査では犬の場合にもそれが当てはまるかどうかが焦点のひとつでした。

研究チームは寄せられた回答を食事の回数によって2つのグループに分けました。食事の回数が1日1回のグループと複数回のグループです。複数回のグループは2回以上またはボウルの中にフードを入れておいて1日中好きな時に食べられる状態が含まれます。

健康状態については、犬の年齢、性別、犬種、その他の因子を調整した上で各項目をスコア化してグループ別に比較しました。

その結果、食事回数が1日1回だけのグループでは認知機能障害(認知症)のスコアが低く、消化器、歯/口腔、関節、腎臓/泌尿器、肝臓/膵臓の疾患の率が低いことがわかりました。

研究者は1日1回の給餌は、複数の体の器官の健康改善に関連していることを示していると述べています。

捕食動物である犬の祖先たちは、獲物にありつけないと何日も食べられない状態が普通でした。そのため動物の体は空腹に対応するよう進化しており、1日1回の食事で完全に空腹の状態を作ることで、本来の機能を発揮するのではないかと考えられます。

犬の食事は1日1回にするべき?ちょっと待って!

野原に立つビズラ

加齢に伴う健康状態を改善するなら、犬の食事は1日1回だけにするべきなのでしょうか?この点に関して研究者自身が、それを実行するのはまだ早すぎるとしています。

AKCや獣医師協会などが推奨する犬の食事の回数は1日2回で、このガイドラインを参考にして現在の給餌回数を変えないよう呼びかけています。

この調査では1日1回だけの食事と健康状態に相関関係があることは示されましたが、因果関係は示されていません。1日に複数回の食事を与える場合、給餌量が多くなり過ぎることも少なくありません。そのため回数の問題ではなく、1日1回だけのグループの犬には肥満が少なかったという可能性も考えられます。

また捕食動物の進化の点から考えると、1日1回の食事が健康上のメリットをもたらすのは、狩猟犬などの犬種だけかもしれないとも研究者は述べています。

特に超小型犬などは空腹の時間が長くなると低血糖に陥ってしまうこともあるので、現在の食事パターンを守ることが大切です。また、犬の年齢が上がるほど投薬が必要な犬の割合も多くなります。この場合も1日に複数回の食事が必要になります。

まとめ

フードの入ったボウルと笑顔のジャックラッセルテリア

2万4千頭の犬の飼い主へのアンケート調査から、食事回数が1日に1回だけであることと認知機能障害をはじめ消化器官や腎臓、肝臓などの疾患が少ないことに相関関係があるという結果が報告されたことをご紹介しました。

しかし実際に食事の回数を変更した方が良いかどうかは、さらに研究が必要だということです。研究者は現在の給餌パターンを変更しないよう呼びかけています。

人間の場合も食事を1日1回にして空腹状態を作る「断続的な断食」が老化や糖尿病、心臓病などのリスクを低下させるという報告もあり、今後の犬の食事回数の研究が人間にも役立つことが期待されます。

また今後の研究では食事の回数だけでなく、その内容についても調査していくとのことで犬の食事と老化の関連についてさらにいろいろなことが分かりそうです。

《参考URL》
https://www.biorxiv.org/content/biorxiv/early/2021/11/11/2021.11.08.467616.full.pdf

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