対処法①食べなくてもすぐに対処しない
犬がご飯を食べてくれないと、ちゃんと食べてもらいたくてトッピングをしたり、ドッグフードの種類を変えたりしてしまいがちです。しかし、そのような対処をすればするほど、残念ながら偏食傾向が強まってしまうのです。食事を食べずに残していれば、いつもよりおいしいものが出てくると学習してしまうからです。
そのため、犬がご飯を好き嫌いして食べないときも、すぐにご飯に変化を加えたりせず、しばらく見守るようにしましょう。食事を食べないとしても、他のものが出てくるわけではないことを覚えさせるのです。
ただし、声をかけて促したり、少しでも食べたときにほめたりする対応はして構いません。手から食べさせることもいいですが、ずっとその対応をしていると手助けなしでは食べなくなってしまうので、少しずつサポートを減らすようにしていきます。
また、30分程度出しておいても犬が食べないようであれば、フードボウルを下げるようにしてください。食べないからと心配してずっと出しっぱなしにしておくと「いつでも食べられる」と思って、ますます食への執着心がなくなってしまいます。健康な成犬であれば1~2日程度食べなくても、身体的に支障はありません。好き嫌いで食べない犬には、空腹を感じさせるということは大切なことです。
対処法②食事以外の間食を減らす
犬がご飯を食べないときにトッピングをしたり食事に変化を与えたりしないようにすべきとしましたが、それと同様の理由でおやつを控えるようにするといいでしょう。ドッグフードに比べて嗜好性の高いおやつを食べ慣れていると、ドッグフードに飽きてしまうことがありますし、魅力を感じにくいのです。
また、犬がご飯を食べないという悩みを抱えている家庭で多く見られるのが、単純におやつや間食を与えすぎているということです。犬のおやつはもちろん、飼い主さんの食事やおやつのタイミングで、ちょこちょことおすそわけをもらって満たされてしまうのです。
食事をしっかりと食べる犬であれば、おやつを与えることに問題はありませんが、食べない場合にはまずおやつを一切与えないようにすることから始めましょう。
食事を食べるようになった場合でも、おやつなど間食が多すぎると、栄養バランスも乱れがちなので1日の食事量の1割以内に収まるように意識しましょう。
対処法③運動量を増やす
好き嫌いをしてご飯を食べない犬の中でも、小型犬に多く見られる原因が運動不足です。おやつを食べていて運動量が足りなければ、食事の時間にお腹が空かないのも当然のことだと思います。
小型犬は体が小さいので散歩がいらないなどと勘違いされることもありますが、小型犬でも十分な運動が必要です。テリア種など犬種によっては大型犬並みの運動量が必要とされることもあるので、それぞれに適した運動を行うようにしてください。
まとめ
ここでは、犬がご飯の好き嫌いをするときの対処法を紹介してきました。病気で食事を食べない場合などは別ですが、単に偏食でご飯を食べない場合には食べるまでそのまま待つのが基本姿勢です。
トッピングをしたり、フードを変えたり、空腹を心配しておやつを与えたりすることは逆効果なので控えてください。ただし、3日を超えても一切食べない場合やおやつなども食べようとしない場合は、体調に心配が出てくるので動物病院で相談してみるといいでしょう。