犬の『ご飯』に関するNG行為
普段、何気なく、当たり前のように行っている愛犬の日課『ごはん』ですが、実は知らずに間違った行為をしていることも…。ここでは犬の『ごはん』に関するさまざまなNG行為を挙げていくので、再確認しておきましょう。
1.時間や回数を決めずに与える
ごはんは基本的な習慣ですが、意外といつ与えるか、1日何回与えるかをきちんと決めていない飼い主さんもいます。
まず、愛犬の犬種やサイズ・年齢・健康状態にあった1日の適切な食事量を知り、その食事量を1日数回に分けて与えるようにしましょう。一般的に健康な成犬であれば1日2回の場合が多いですが、年齢や健康状態によって回数は変わってくるので、不明な場合は獣医師に相談しましょう。
また、何回に分けるとしても、ある程度決まった時間で与えることで、無駄に間食を与えてしまうことを防がなければいけません。
「この時間に食べなければ、今日の朝ごはん(夕ごはん)はない」ということを学習させることで、おやつを欲しがり、ドッグフードを拒否するといったわがままを防ぐことにも繋がります。
2.犬にとって毒性のある食べ物を与える
私たち人間は食べることができても、犬にとっては毒性の強い食べ物は多くあります。手作り食を作っている方は、特に気を付けなければいけません。代表的な食材は以下の通りです。
- ねぎ類
- アボカド
- キシリトール
- アルコール
- カフェイン
- ぶどう(レーズン)
これらが代表的な与えてはいけない食材(飲料含む)です。また、食べ物以外にも、人間の薬やたばこなども誤飲しないように注意が必要です。
3.窒息する危険性のある食べ物
毒性のある食べ物だけでなく、大きさや詰まりやすい形状の食べ物にも注意が必要です。特に果物など、種が含まれている食べ物は、種を飲み込み、その種が喉に引っかかり、窒息を引き起こす危険性があります。
また、子犬期やシニア犬などは、飲み込む力が成犬に比べて弱いです。そのため、通常のドッグフードであっても、軽くふやかして与えるなど工夫が必要です。
4.散歩の前にごはんを与える
特に大型犬は気を付けたいごはんのタイミングとして、散歩前が挙げられます。散歩に行く直前にごはんを食べさせてしまうと、胃の中に入った食べ物が散歩という運動によって刺激を受け、胃捻転を引き起こす危険性があります。
胃の中に食べ物がすでに入っていることで、胃が膨張している状態のため、より胃捻転を引き起こしやすくなっているのです。
胃捻転は発症してしまうと短時間で命を落としてしまう非常に危険な病気です。そのため、散歩前にごはんを与えることは絶対にやめましょう。
5.ごはん皿を低い位置に置く
ごはんを与える際、ごはん皿を使用しているご家庭が大半だと思います。ごはん皿はどこに置いていますか。床に置いているご家庭もあるのではないでしょうか。
しかし、ごはん皿を床の上など低い位置に置いてしまうと、その分、犬が首を下げなければいけなくなり、首や背中、肩などを痛める原因となります。
シニア期になると、この状態は負担が強くかかる体勢となるため、むせてしまったり誤嚥するなどを引き起こし、体調不良の原因となることもあります。ごはん皿は、愛犬が食べやすい高さに置くようにしてください。
6.毎回ごはんを手のひらから食べさせる
愛犬に愛情を持ってごはんを与えたいという思いから、飼い主が毎回手のひらから食べさせるというご家庭もよく見かけます。たしかに、愛犬としては嬉しいかもしれませんね。
しかし、毎回ごはんを手のひらから食べさせていると、それが当たり前となってしまい、飼い主の手のひら以外からは食べなくなってしまうことにもなりかねません。
愛犬が病気を発症し入院する際、あるいは飼い主が遠出をするために、知人やペットホテルなどに預ける際、飼い主はごはんの度に手のひらから与えられるわけではありません。すると、まったくごはんを食べずに衰弱してしまう可能性も考えられます。
こうした事態を回避するためにも、普段から自力でごはん皿から食べるように学習させておくことも大切です。
7.ごはんを食べている最中に邪魔をする
小さな子どもがいるご家庭だと、愛犬がごはんを食べている最中にちょっかいを出してしまうことがあります。しかし、犬にとって食事の時間は何より大切な時間です。邪魔をされることで、私たちの想像以上にストレスを感じてしまいます。
中には、普段は仲良く接している子どもであっても、ごはんを邪魔されたことに怒りを感じ、攻撃的な態度を取る犬もいます。そのため、ごはんを食べている最中はちょっかいを出すなど邪魔をする行為は慎みましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように、普段何気なくしている行為が、愛犬の健康に悪影響を与えたり、ストレスを感じさせたりしていることもあります。今一度、犬の『ごはん』に関する事柄を一から見直すきっかけとしてください。