犬の目やには病気のサイン?目やにが出る原因
そもそも犬の目やにとは、結膜などから出る目を保護するための粘膜に、新陳代謝で不要になった細胞などの老廃物やゴミが混じり合ってできるもの。起きているときにはまばたきをするときに涙で流され、寝起きなどに溜まりやすい傾向にあります。
目やにが出るのは自然な生理現象であり、白や黒・茶色の目やにが少量ついている程度であれば特に心配する必要はないでしょう。犬の目やにが気になったときも柔らかいガーゼやティッシュで目を傷つけないように優しく拭き取ってあげるようにしてください。
しかし、目やにが大量に出るようになった場合や普段とは違う目やにが出るようになった場合は、何らかの異常が起きている可能性があります。少しでも様子がおかしいと思ったら、動物病院で相談するようにしましょう。
病気が疑われる目やにの特徴
犬の目やにが出るのは自然なことで、特に寝起きなどには目やにが目立つこともあると思います。しかし、次のような場合には目や鼻などでトラブルが起きていたり、病気の症状としてあらわれていたりするので注意が必要です。
- 目やにの量が急激に増えた
- 目やにを拭いても1~2時間でまた目立ってくる
- 黄色や黄緑色の目やにが出ている
- 目やにがねっとり、べたべたしている
- 眼球に目やにが貼り付いている
- 目の周囲が目やにで覆われてしまう
- 犬が足で目をこする、床に目をこすりつける
- 目をしょぼしょぼとさせている
目やにの原因として考えられる病気
角膜炎
黒目の表面を覆っている角膜が炎症を起こしている場合に、目やにが多く出ることがあります。目にゴミが入ったり、物が当たったり、目を過度にこすったりすることで傷がついてしまうことで炎症が起こります。また、細菌感染が原因となる場合もあります。
結膜炎
まぶたの裏側や白目の表面を覆っている結膜に炎症が起きている場合にも、目やにが出やすくなります。角膜炎と同様、細菌感染や異物の混入、涙の減少などが原因で起こります。また、アレルギーの症状として結膜炎が引き起こされることもあります。
流涙症
涙の通り道である涙管が詰まることで起こる目のトラブルです。目の周辺に涙があふれて固まり、大量の目やにになって溜まったり、涙焼けを引き起こしたりします。
鼻炎・アレルギー
鼻炎やアレルギーによって鼻の粘膜が傷つき、炎症を起こしているときにも目やにが出やすくなります。鼻の粘膜が刺激を受けてくしゃみや鼻水の量が増え、涙もあふれて目やにになってしまいます。また、目がかゆいことで目をこすり傷つけてしまって角膜炎や結膜炎を生じさせることも。アレルギーの原因については検査で調べることができるので、目やにだけでなく鼻水やくしゃみも気になる場合は一度動物病院で相談してみるようにしましょう。
まとめ
犬の目やには自然な生理現象なので、少量出ている場合や寝起きに目立つ程度であればあまり気にする必要はないでしょう。
ただし、急激に目やにの量が増えたり、色や状態が変化したりした場合には目や鼻に異常が起きている可能性があります。また、子犬などワクチン接種をしていない犬の場合、感染症が原因で目やにが出る場合もあります。目やにが気になりだしたら念のため動物病院で診察を受けることをおすすめします。
さらに、目やにがついたまま放置しておくと犬自身が気になって目をこするようになり、それが原因で目に傷をつけてしまうことなどがあります。犬の目やにが出ているときは、タオルやガーゼ、ティッシュなどで優しく拭き取ってケアしてあげてください。