心臓の大きさは小型犬も大型犬もほぼ同じ
犬の種類は、認められているだけでも数百種類と非常の多く、その大きさも様々です。
しかし、そんな様々な種類の犬たちの心臓の大きさは、みんなほぼ変わらないと言われています。
人間の心臓の大きさは、その人の握りこぶし程度の大きさ、つまり体の大きさに合わせて心臓の大きさも変わると言われています。
しかし犬の場合は、チワワやトイプードルのような小さな犬も、グレートデンやアイリッシュウルフハウンドのような非常に大きな犬も、その心臓の大きさはほぼ同じで、犬の大きさや犬種による違いというものはないとされています。
心臓の大きさが同じことによる体への影響
犬の心臓の大きさは、犬種や体のサイズに関わらず、みんなほぼ同じであるということは、犬の健康にも大きな影響を及ぼします。
特に大きな犬にとっては、小型犬と同じくらいのサイズの心臓で体を動かさなければならないということは、とても負担になるのです。
心臓が動くたびに全身に血液を循環させて、体を動かすためのエネルギーを供給しなければなりません。
体が小さければ、1回ごとの負担も小さく心拍数も多くなります。
反対に、体の大きな犬の全身に血液やエネルギーを行きわたらせるためには、1回ごとに大きなパワーが必要になります。
そうした“循環ポンプ”となる心臓が体の大きさに対して小さければ、心臓の負担が大きくなるのは明白です。
そのため、小型犬に比べて大型犬の方が寿命が短いことにも、心臓の大きさが関係しているのではないかと考えられています。
心臓への負担を減らすために飼い主ができること
犬の三大疾病のひとつが心臓疾患です。
心臓疾患の中でもよく見られる僧房弁閉鎖不全症や、拡張型心筋症は、はっきりとした原因が不明で、好発犬種がいることから、犬種ごとの遺伝性などが高いのではないかと考えられていますが、どのような心臓疾患であっても、大切なのは心臓への負担を減らすことです。
特に心臓肥大や高血圧は、心臓疾患のリスクを高めたり、病気の進行にも影響を及ぼしたりします。
心臓肥大や高血圧を防ぎ、心臓への負担を減らすためには、高カロリー・高塩分の食事を控え、さらに適度な運動で肥満にならないように注意することが大切です。
また、心臓疾患は進行しても症状から判断するのが難しい場合があるので、初期段階で気がつくことができるように、動物病院で定期的に健康診断を受けることも重要なポイントです。
犬の心臓の大きさやその負担に関するまとめ
犬の体の大きさは、犬種により非常に大きく異なりますが、その体を動かすための心臓にはほとんど違いがないとされています。
そのことから、大型犬の方が心臓に負担がかかりやすく、さらに寿命にも影響すると言われています。
また、心臓病は犬にとって関わりの深い病気です。
心臓病は遺伝性の高いものも多くありますが、心臓に負担をかけないようにして予防することも大切です。
心臓への負担を少しでも減らすためには、カロリーや塩分を取りすぎないように日頃からおやつや食事に気をつけ、さらに毎日しっかりと散歩や運動をして肥満にならないように適正体重を維持することが必要です。
食事や体重の管理は、飼い主が愛犬のためにできる大切なことです。
愛犬の体への負担を減らして、健康を守るために定期的な健康診断とあわせて、ぜひ心がけましょう。